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[ゲームレビュー5:ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦!]運ゲー・不便な仕様・セーブなしの苦痛スリーカード

どうも。Nakaiです。
今回は「ちびまる子ちゃん おこづかい大作戦!」のレビューです。


ストーリー

まる子はマンガ・ままごとセット・わらいぶくろ・オルゴール・人形と欲しいものが沢山あって悩んでいる。我慢できないまる子ちゃんは手持ちのお小遣い30円をやりくりして全て手に入れようと決心したのであった。

ゲーム概要

家族や町にいる友達に賭け(ミニゲーム)で勝利してお金を獲得。先述の欲しいもの5品(合計10350円)を買いそろえることがこのゲームの目的である。

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・賭け(ミニゲーム)について
室内にいる家族や友達に話しかけると賭けと称してミニゲームで勝負を挑むことができる。ミニゲームはまる子めくり(坊主めくり)・ハイアンドロー・スロットの3種類。全部で10人存在しており、通常同じ人と再戦することはできない。

・気力
ミニゲームを挑むにはきりょくを溜める必要がある。きりょくはじゃんけん3回勝負で2回勝つ・カードを使う・みつやでお菓子を買う等で溜められる。気力が高ければ高いほどミニゲームで勝った時の配当が大きくなる。

・カード
じゃんけんでストレート勝ちするとたまにカードをもらえる。効果は以下
まる子ちゃんカード: 所持金最高額が500円→1000円になる
たまちゃんカード: 全キャラともう一度勝負できるようになる
友蔵カード: 気力が2増える
お母さんカード: 気力が4増える
丸尾くんカード: 貯金箱を調べたときに所持金が半分になる。自分で使用することはできず効果が発揮されると自動的に消費される

殆どが運で構成されたゲーム性

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ゲーム性の都合上ほとんどの要素に運が付きまとう。
・ミニゲームをするための気力集めは基本運(じゃんけん)。
・ミニゲームはスロットを除き運。そのスロットを引き当てるのも運。
・再戦するためにたまちゃんカードを引くのも運(じゃんけんストレート勝ちで1/5)etc…
と進行のあらゆることに運が絡むようになっている。
これだけでも厳しいというのに貯金を半分奪う丸尾くんカード、帰宅時ランダムでまるちゃんの所持金を全没収するお母さん等の妨害要素まで存在するのでお金を貯めるのがとても難しく出来ている。
筆者が特に気になったのは再戦するためのたまちゃんカードを引き当てる部分。全員と勝負してしまうとお金を稼ぐ手段がなくなるのでじゃんけんでたまちゃんカードを引くまでゲームを何一つ進めることができない。キャラ10人と1回ずつ勝負してクリアまでの10350円を溜めるのはほぼ不可能なのでこのたまちゃんカードを引く作業が前提のゲーム性になっている。

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不便な仕様の数々

運要素以外にも不便な仕様がいくつか存在しており、ただでさえ退屈なゲームプレイがさらに億劫となる。
・道をよく塞ぎ移動を不便にするフィールド上のキャラ
・妙に動き回るため勝負を仕掛けるのも一苦労な室内キャラ
・入れる家と入れない家の区別がつかない
・ゲーム開始はスタートボタン、決定はAボタン、ステータス画面を閉じるのはBボタン等、使うボタンがバラバラ

ドアの例1

セーブ機能なし

このゲームの評判を決定づけた要素として大きいのがセーブ機能がないという点と考えられる。ゲームボーイの電池が途中で切れたり、スーパーゲームボーイがフリーズ等したら当然最初からである。ゲームそのものも先述の運ゲー要素や妨害があるためクリアまで何時間もかかる作りになっている。筆者はクリアまでの6時間程スーパーゲームボーイのフリーズに怯えながらプレイしていた。

いい点もある

いい点も勿論ある。まずキャラのドット絵の完成度や性格の再限度はかなり高い。また差分も用意されている。
その他アニメ版のOP、EDのアレンジBGMもいい出来である。特にフィールドBGMのED(おどるポンポコリン)アレンジは聞き飽きない出来。

総合

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徹頭徹尾難易度の高い運ゲー・不便な仕様・セーブ機能なしと残念な出来。ライトユーザーが遊ぶにはにはボリュームがあまりにも大きくゲーマーが遊ぶにはゲーム性が薄い、と万人お断りな仕上がりになっている。反面ドット絵やBGMはアニメ版の持ち味をしっかり活かせている。伝説のクソゲーという評判に恥じない出来と同時に、ゲーム部分さえ良ければ…と勿体なさを感じさせられる作品だった。

以上です。読んでいただきありがとうございました。
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おまけ: プレイ中に見つけた小ネタ集

・優しいデパート店員
賭け等でまる子の所持金および貯金が0円になると通常ゲームオーバーとなってしまう。しかし品物購入時に所持金がちょうど0円になる場合、デパートのお姉さんが10円おまけしてくれるためゲームを続行できる。

・まる子自動移動
フィールドの下4マスでAボタンを押した場合、メニューが開く前にまる子が同縦軸の下から5マス目まで自動移動する。この際、通常移動出来ない壁やオブジェクトは無視できる(壁を越えて移動したり壁にめり込んだり出来る)。恐らくまる子がメニューと重ならないようにするための仕様。


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