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旅の記憶(旅行記)

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これまでの一人海外旅のエッセイです。実際の旅の順とは関係なく、基本的に一話読み切り。今は2005年のオーストラリア一周の旅を時系列で書いています。(古い情報も含まれますので実際に…
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2024年6月の記事一覧

【旅の記憶】曇り空の街、メルボルン(Melbourne 1)

メルボルンの第一印象。どんより曇った、高層ビルが多い街。 車窓から見たビクトリア州の州都は、期待に反しあまり華やかな印象を与えてくれなかった。 この広いオーストラリア大陸で、最も憧れていた都市。 私はシティーの西の外れにあるスペンサーストリート駅で夜行列車を降り、 宿泊予定のB&Bがあるサウスヤラ地区まで電車を乗り継がなくてはならなかった。 スペンサーストリート駅は大きな長距離列車ターミナルで、私の預けていた荷物は危うくどこかに選び去られようとしていた。 「持ち主の現れない

【旅の記憶】長めの助走(Sydney 4)

しばらくの間、私はその小さな町でスーパーでの買い物方法を覚えたり、 教会や図書館を覗いたり、クッカバラ(ワライカワセミ)を目撃したり、 ペンキ塗りを手伝ったり、はっきり言ってぶらぶらしていた。 時にはオーナーを訪ねてくる友人たちや、同時期に宿泊していた日本人の方 たちと夕食を共にさせてもらったり、 ケーキやコーヒーをご馳走になったりもした。 (輝かしいピーカンナッツのケーキのことを、私は忘れないだろう。  遠くなればなるほど、記憶が美しく改ざんされるとしても、だ) それま