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6月13日(日記) 花

少し前から、家の中に花を飾るようにしている。かといって高い花ではない。近所のスーパーで売っているものだ。

本当は道ばたに咲いている雑草でもいいのだが、それはそれでわずわざ見つけにいくのが煩わしい。

家の中に飾ってあっても、真剣に見入るようなことはめったにない。だから、飾ったとたんに花は部屋の風景に同化して、あることが当たり前になってしまう。

それならば、飾る意味などないかもしれない。しかし、人は意識的に美を捉えようとしなくても、無意識のうちに美を感じ取る力があるとも思っている。

例えば、あっ、出すべき郵便物を玄関に置き忘れていたことを思い出したとすると、恐らくその光景の中には、ふだん飾っている花の姿が浮かんでいることだろう。

そう、記憶も自らを彩るようなことをするのだ。

それは、どんな記憶でもいい、その中の光景が美しいとき、それは人の気持ちを安らかにし、豊かにする。だから身の回りは、できるだけ常に美しく、整えておきたい。

花飾り 待ち人来るのを 喜んで  

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