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よりぬき1

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しばらく数えていないので正確な文字数は不明ですが、10万字を超えていることはまず間違いありません。
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2020年2月の記事一覧

イースター島で原住民の「王」が復活 約110年ぶり(2011年)

File:Plataforma ceremonial Ahu Akivi - Isla de Pascua.jpg©Jantoniov(CC BY-SA 3.0)を改変して作成 はじめに チリ領イースター島。現地語名はラパ・ヌイ。  この島は、人面を模した謎の石造彫刻「モアイ」の絶大な知名度ゆえに、絶海の孤島でありながら世界中から毎年幾万もの観光客を集めている。  現在はあまり自然の豊かな土地とはいえないイースター島だが、かつては森林に覆われていたことが花粉分析によって

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スペインの政治家、「EU皇帝」導入を提案 神聖ローマ皇帝を意識(2015年)

はじめに サライェヴォ事件(1914年)  サライェヴォ事件――オーストリア=ハンガリー二重帝国皇嗣フランツ・フェルディナント大公の暗殺事件――に端を発した第一次世界大戦により、四つの帝国が世界地図上から姿を消した。  最初にロシア帝国が、続いてドイツ帝国とオーストリア=ハンガリー二重帝国が、そして数年遅れて最後にオスマン帝国が崩壊したという流れだ。  これらの帝国の消滅をもって、国際社会に認められたヨーロッパの君主としての「皇帝」はいなくなった(※イギリス王が194

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近親婚のしすぎで断絶したはず… スペイン・ハプスブルク家の「末裔」、現る

はじめに ――近親婚と男系断絶―― 『平家物語』に曰く、「娑羅双樹の花の色、 盛者必衰の理をあらはす」。どんなに勢いが盛んな者であっても必ず衰えていくのが世の道理とされる。  ヨーロッパの大部分を版図に納め、栄光ある神聖ローマ皇帝位を世襲し、また「太陽の沈まぬ国」と形容される広大なスペイン植民地帝国を建設するなど、世界史上に稀なる栄華を誇ったハプスブルク家もその例外ではない。 欧州におけるハプスブルク家の版図(1547年)  一族の富を他家に渡すまいと、近親婚を幾度も重

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【落胤譚】オーストリア皇太子ルドルフの「隠し子」騒動記:ハプスブルク一族として公式認定されたものの、後のDNA鑑定の結果は…

 オーストリア皇太子ルドルフ。近代ハプスブルク家のファンであれば、その名を知らぬ者はまずおるまい。「マイヤーリング事件」で謎に満ちた死を遂げた、皇帝フランツ・ヨーゼフ1世と美貌で知られるその后エリーザベトの長男である。  さて、ルドルフには、数多くの「ご落胤」がいたとされる。これから語るのは、間違いなくルドルフの子孫だと司法認定されるも、のちのDNA鑑定でハプスブルク一族ではないという結果が出た、あるオーストリアの家族についての奇妙な歴史物語である。 ルドルフ皇太子とマリ

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ハンガリーの大貴族エステルハージ家、財産を乗っ取られる!

File:Eisenstadt - Schloss Esterhazy.JPG©Bwag(CC BY-SA 3.0)を改変し作成 過去の栄光 エステルハージ家。――それは、ハプスブルク史に詳しい者ならば誰でも知っているであろう、ハンガリー屈指の名門貴族の家系だ。  ハプスブルク君主国の国歌『神よ、皇帝フランツを守り給え』などで有名なクラシック作曲家、ハイドンを長く召し抱えていたことでも知られる。  同家が贅を凝らしてフェルトゥード(Fertőd)の地に造営したエステルハ

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