見出し画像

 Vision Pro 所感

Apple Vision Pro がついに発売になりました。昨年 Apple 本社の発表会で製品体験をした記者の皆さんが、本当に冗談抜きで「全員」本当に心から興奮しているのを目の当たりにして、「ああ、これは本当にすごいんだろうなあ」と思っていた私は、買わざるを得ませんでした。

すでにプロのライターの皆さんが素晴らしい記事を公開しているので(以下参照)、自分は自分なりの視点でここ数日体験してみての感想を書いてみたいと思います。

値段に気をとられがちだけれど…

価格が日本円だと 50 万円以上する、というところが注目されがちです。もちろん私だって、お買い得〜、なんて思ってるわけではありませんが(笑)、使ってみると「やっぱりこれってコンピュータなんだよなー」というのを強く感じるわけです。iPhone だって一番上位機種(iPhone 15 Pro Max)は最低でも 20 万近く。Vision Pro はそれに加えて、高解像度な巨大モニタもついているという見方もできるわけですから、そうなると 40 万円くらいしても仕方ないのかなあという気はします。「将来的に安くなったら買いたい」という声を聞きますが、私はコンピュータであるという根本が変わらない限りは、半分になったらいいところ(iPhone と同じくらいの値段)なのではないかな、という気がしないではないです。

締め付け&重さ

これはある程度仕方ないとは思っていました。やっぱりしっかり頭に固定されていないと不安ですし、頭を動かして視野がずれてしまうようでは、Vision Pro の「空間に固定されたように見える表示」が堪能できません。なにより、こんな高価なデバイスがもし落ちてしまったら、と考えたら、気持ち強く締めがちです(笑)。デュアルループバンド、というものも入っていたのですが、まだ試していません。こちらは頭頂側にも重量が分散されるでしょうから、少しは楽になるでしょうね。

「ものすごく重い」というほどではありませんが、頭を動かすとやっぱり若干首をとられる感じ。これは、将来的に間違いなくもっと軽くなると思いますが、今の段階では、一日中付けているのはちょっと厳しいかな。

ということで、締め付け&重みで、今はバッテリーの限界である 2 時間の使用くらいがちょうどいいところ(というか、限界)かも。

直感的操作はさすが

いずれにしても、これだけ新しい操作方法を、ほんの数分?のガイダンスだけですぐに感覚的に掴めるようにしてあるのは、やっぱりさすが Apple だなあと言わざるを得ません。視線でポイントするというのも、やってみないことには「こんなに正確にポイントできる」驚きは、やっぱり理解できません。つまんで自分のほうに移動させる、向こう側に移動させる、という自然な動作や、スクロール、ピンチイン・アウトなどの操作も、すでに iPhone・iPad などで長い間訓練されていたものが自然に 3D にできるようになったな、という感覚。

同居人にも試してもらいましたが、その後に使ってみたら、カリブレーションが全く違っていて、視点でのポイントが使い物にならない状態に。それだけ使う人によって微調整がなされているんだな、ということがわかり、それをとってもナチュラルにやってのけるのが、これまた Apple らしさ(というか変態っぷり)。

パススルーのざらっと感

基本、目の前の世界の映像がほぼそのまま見えている感覚があるのは、これまたすごい。そこに差がないからこそ VR 酔いみたいなことが起きないのだろうなと思います。若干「ざらっと」した見た目になっているのが逆に肝で、技術的限界というよりも、「これは 100% 実際の映像ではないですよ」というのをわざと伝えたいのかなぁという気も。

実際のところはアプリ次第

プラットフォームとしては、最初の段階でここまで作り込んであるんだ、やっぱりすげーなー、という印象。iPhone のローンチ時は最初は Apple のアプリしかなかったわけですが、今回は最初からちゃんとサードパーティアプリもいくつかある状態。でもやっぱり結局はどういうキラーアプリが出てくるか、っていうのが肝なんですよね。そして、実際に体験したら、あ、こういうこともできそう、あんなことしてみたい、という思いがやっぱり出てくるんだと思うんですね。なので、開発者の皆さんには本当にいち早く体験していただきたいです!

今の段階で自分が面白いなーと思ったアプリは、djay です。触れるのかな、と思って実際に触れてみるとボタンなどの周りの色が変わって「操作できるんだな」と分かる感じはワクワクします。

イラっとする人には向かないかも

操作が直感的と言った一方、細かいところについてはまだまだ分からない部分も多く、何らかの操作ができない時に「イラっ」としてしまう人にとっては不満の多いデバイスかもしれません。自分は謎解きをやっているような気分で操作方法を探しているので、今のところ楽しんでます(笑)。仕事で使うとなったら、イラっとするかも。というか、仕事で使うのであれば、キーボードとマウスを使うのがいいんでしょうな。

そんなわけで、しばらくの間、このデバイスで遊んでみたいと思います!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?