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何も発信できなくなった私の中で見え始めていること

最強クラスで非常に強い勢力の台風7号が関東に接近しています。
今回の台風でも被害が出ないことを祈るばかりです。

さて、コロナ禍を経て様々な変化が生じていますが、中でもパーソナルスペースの感覚が変わった影響が大きいように感じています。
肉体的なセーフティーゾーンは極端に狭くなったのに、バーチャルでの接触許容範囲は広がったという感じです。
わかりやすく言えば、物理的に人が近くにいることには抵抗を感じるものの、オンライン上で人と接触することには極端に抵抗がなくなったという感じです。
変化には可能性と副作用を伴いますが、パーソナルスペース感覚の変化も同様です。
より自分らしくいられるようになった一方で、 極端に他者を許容できる範囲が狭まったように感じています。

私は組織開発という仕事を生業の一つとしていますが、組織に対する問題意識の感度がBeforeコロナの時と様変わりしているのを感じます。
Beforeにおいては会社の行く末や職場の状況に対する問題を何かしら敏感に感じ取って何かを働きかけようとする意志を感じましたが、今はそれが弱くなっているように見えます。
画面越しに見える相手の体調や感情の動きを肌身で感じにくい、 ミーティング以外の些細なやり取り、他者のいざこざなどの様々な動きを横目で見ることもない、 立ち話やすれ違いざまの他愛もない話から色んな背景を感じ取る機会もない。
こうした接触の変化が個々人の職場感覚を鈍くさせてもおかしくはありません。

「職場感覚の鈍化が、職場意識を消失させる」 テレビニュースで流れる他国の凄惨な映像を見てもそのことをわが身に降りかかる問題のように感じられないのと同様に、 職場という自分にとって身近なはずの場において起きていることが向こう側の世界で起きているように感じられてしまう先には何が待ち受けているのでしょうか。

都市部において「集落」という感覚が消失したように、近い将来「職場」という意識が消失していく予感がしています。
そしてそれは「会社」という感覚すらも鈍化させていくでしょう。
そう考えるとこれまでの組織開発は「職場開発」であり「会社開発」であったように思います。
「組織」という境界線が曖昧になっていく中で、自己組織化し進化を遂げるチームとしての組織となるか、全てが他人事化し、トラブルや不祥事を増加させる腐敗会社になるか。
その二極化が進むでしょう。
自己組織化チームとしての進化を遂げていく上には「文脈思考(Contextual Thinking)」という新たなリテラシーが欠かせなくなります。
そのためには対面とオンラインのそれぞれの特性を生かした相互作用をデザインする力も必要になるでしょう。

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