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【未来の「描き方」ではなく「向き合い方」を変える】

世相を表してるなー。と最近、注目しているのが、
夢なし先生の進路指導
という漫画です。
この漫画では、高校の進路指導をしている主人公の高梨先生が、夢を描いて社会に出ようとする生徒に対して、
「夢には気を付けてください」、「夢はあなたを殺します」、「夢は呪いです」と諭そうとします。
第一話では、VUCAについて触れ、生徒たちに「VUCAとはつまり、お先真っ暗ということです。」
という身も蓋もない説明の仕方をし、生徒からの反発を受け、「夢なし先生」と揶揄されます。
で、物語としては、夢を追いかけた生徒たちが学校を卒業した後、現実の荒波にさらわれ、散々な目に会った後、高梨先生と再開し、自分らしい道を選んでいくという形で展開します。
夢を描くこと、目標に向かって前進することこそが、人生を豊かにすると思って生きてきた世代の人たちから見てみると、この物語の展開は、異を唱えたくなったり、嫌悪感すらあるかもしれません。
しかし、「為せば成る」、「夢は叶う」という言葉は、気休めにしか聴こえなくなるような厳しい現実があるのも確かです。

今や、夢を叶えたいと思っても、職業自体が消滅してしまうような時代です。
生成AIが活況を成す中で、イラストレーター、ライター、フォトグラファーといった職業が急速に仕事を失っているという見過ごせない事実があります。その予兆はあったとはいえ、わずか2年で大きく減少しています。
「夢を安易に描いても、それが報われるとは限らない」
という厳しい現実がより加速している現代において、
「夢を大きく描いて頑張ろう!」
という言葉はむなしく響くのかもしれません。
だからといって
「夢は呪いだ」
と切り捨ててしまうのも極論すぎるような気がします。

「夢を描くのでもなく、夢を諦めるのでもない」
という両立を果たすには何が必要なのでしょうか?
これからの時代を生きる私たちにとって問われている大切なことは、
「未来をどう描くのか?」ではなく「未来とどう向き合うのか?」への転換なのではないかと考えています。

こうした観点について、8/28 19:00から代官山蔦屋書店にて
『ビジョンプロセシング』刊行記念 「答えがないのに、ゴールを示すべき」というジレンマとの向き合い方〜「もやもや」感の残る現代病の正体と自分らしくしなやかに生きるヒント」
と題したイベントを行います。

申し込みフォームは以下となります。
ご興味ある方はぜひ、ご参加くださいませ。

https://store.tsite.jp/.../humanities/41860-1706220730.html


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