なかちー

小説のように、日常の一コマを抜き取ってお届けします。ささやかな日常が愛おしいものに感じられますように。

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最近の記事

髪を梳いてもらう

自分のメンテナンス。「髪」編。 伺ったのは、吉祥寺の『melt』。 シンプルオシャレなお店で、初めて行った時は、入るのに緊張したのを覚えている。 本日は前髪を整えてもらって、トリートメント。それから口コミ特典のヘッドスパ。 ストレートな黒髪ロングを目指しているのだが、長くなる髪をメンテナンスし続けるのは本当に難しい。 人生初のヘッドスパ。 頭も凝るんだなぁ。 ラベンダーの良い香り。 頭頂部の指圧が痛い。 ヘッドスパって意外と痛いのかな、なんて思っていたけど、頭頂部が痛いの

    • 朝のおともラテ #04

      今日の珈琲タイムは2人。 休日の昼過ぎ。 彼と2人でスタバに立ち寄った。 いつものホワイトモカを頼もうとして、その飲み物を見つけてしまった。 『エスプレッソアフォガートフラペチーノ』。 そそられる名前だ。 田舎出身で、小心者の私は、カフェに入った時、レジカウンターなんかにしかメニューがないとゆっくり選ぶことが出来なくて。 見つけられて良かったと心底思う。 一口。 苦い。エスプレッソの強い味。 底の方から一口。 とっても甘い。シャリシャリとした食感。 なるほど、こうい

      • 干からびても捨てられない希望

        「暑いな…」 照りつけるお昼の日差しが痛い。 日陰にいれば、風が心地よくもあるが、心ここに在らずの私は、ただ立ち尽くしている。 油断したら、口も開けっ放しにしてしまいそうだ。 『幸せ』ってなんだろう。 また私の頭は、面倒な議題に取り組み始めた。 『声優』という夢を叶えて、『お仕事』を貰うことが『幸せ』なんだ。 困ったことに、長年自分自身に言い聞かせてしまった固定観念。 『お仕事』が来ない。 たとえ、役者が良くても、その役者にあったキャラクターがなければ、『お仕事』はも

        • 朝のおともラテ #03

          時計はすでに正午を回っている。 出勤に合わせ、遅めの珈琲タイムとなった。 今日は缶コーヒー。 TULLY'Sのバリスタズエスプレッソだ。 濃い珈琲が好きで、「コーヒー豆2倍」と謳われたら、自販機のボタンを押してしまう。 綺麗な緑のデザインである。 苦い後味がしつこく残るのが苦手で、飲めない缶コーヒーも多いのだが、このエスプレッソは相性が良かった。 一口飲んで。そう来たか、と。 苦味もあまりなく、程よく甘い。 すっきりとした味わい。 期待したほど濃厚ではなかったが、潔いす

          朝のおともラテ #02

          今日、私の手にあるのは、セブンイレブンのアイスカフェラテだ。 疲れが残る身体を目覚めさせるべく、初めてのアイスカフェラテを選んだ。 ここ数日、なかなかスイッチが入らない。 呼吸するように考え事を始める頭が、情報を処理しきれていないようなのだ。 無意識に思考して勝手にパンクされても困る。 特に何かがあった訳でもない。 この時期特有のあれだろうか。 どうでもいいことや自分では結論の出せないことを飽きもせずに考え始める。 鬱陶しい思考を飲み下すように一口。 濃厚なミルク。 鼻に

          朝のおともラテ #02

          誰だって綺麗になりたい

          私は、自分の容姿に自信がもてない。 将来の夢も相まって、もう少し美人だったなら、と思わずにはいられない。 容姿の可愛い友人に「貴方は可愛くていいね」と何気なく声をかけたことがある。 「努力してるんだよ!」と、返ってきた。 友人は笑ってくれたけど、とても失礼なことを言ってしまった。 私は、「綺麗になる努力」をしていなかったから。 もちろん、もともと顔が整った方も沢山いるけど。 垢抜けたメイクだったり、さり気ないアクセサリーだったり、計算されたヘアセットだったり、身なりに気

          誰だって綺麗になりたい

          朝のおともラテ

          今日を生きる為の自己投資は「スターバックスラテ」。甘ったるい珈琲が大好きで、いつもならホワイトモカを飲むのだが、今日はラテの気分だ。 飲み口を開けただけで香る珈琲とミルク。 この香りがたまらない。いい匂い。 熱い液体をすすって、息を吐く。 少しだけ身体が目覚めるような、そんな錯覚。 最近の朝のおともは、珈琲だ。 朝の珈琲に憧れていた。 なんだか格好良くて。大人っぽくて。 それだけだったけど。 固形物を入れたくないような、でも小腹が空いたような、我儘な朝のお腹に丁度いい。

          朝のおともラテ

          特別になりたい

          私は『声優』になりたかった。 自称ではなく、人から「声優である」と認められる『声優』に。 中学生の時、唐突に、あまりにもあっさりと将来を決めた。アニメ作品に心を奪われたから。ありきたりで、どうしようもない憧れ。 作品のありもしない残酷な世界は、確実に私の中で存在感を増した。現実のことのように苦しみ、切なく愛おしさを感じた。作品の世界に入りたい。提供者側になりたい。 2019年3月。 事務所への所属が決まった。 少しだけ特別になれた気がした。 喜びもつかの間。 しばらく

          特別になりたい