麻雀初心者が、プロから1年強レッスンを受けた話

 今回は、最近お話することが増えてきた「麻雀初心者が、プロから1年強レッスンを受けた話」となります。
 最近、色んなところで、表題の件で質問を受けたり、自分で話すことが増え、間違ってないけど、もう少しうまく答えられなかったか等、悶々とすることがあり、この場でできる限り言葉にしてみようと思いました。

麻雀のレッスンを受け始めたきっかけ

 元々麻雀を始めたきっかけは、仲間内で雀魂を夜な夜な打ち始めたことにあります。一時期は、早ければ深夜2時、遅ければ朝6時くらいまでだべりながら打ってた、というアホのような日々を過ごしていました。
 その中で、AbemaでたまたまやっていたMリーグで、リアル麻雀を初めて知った後、「麻雀初心者の殿堂 ベルバード」の初心者体験会に参加しました。

最初にあがったのはタンヤオトイトイのロンあがり 親5800(ドラは六索(6s))

 豊後プロが13万点稼いでいた動画はよく見ていましたが、麻雀をあまり知らずに見ていた感は強いです。
 それからしばらく経ち、スーパーよしおオフ会、ベルバードオフ会、と呼ばれるイベント系の内容に何ヶ月か参加していましたが、麻雀教室、スクールと呼ばれる、麻雀レッスンの類はちょっと参加しづらかったのを覚えています。初心者ということもあり。
 その中で、「初心者も黙って俺について来い」の触れ込みで募集をかけている麻雀レッスンがありました。

HIRO柴田 ナイトスクール (旧:HIRO柴田麻雀教室)
初参加は2022/3/24でした。
(注:本記事アップ時点では、参加費は5,000円になっています。)

 初心者OKと明言されている麻雀レッスンがあまりなかったのと、(お休みはあるものの)週1で開催されるということもあり、ルーチンを探していた私にとっては都合が良かったです。ベルバードが職場から近いのも魅力でした。

麻雀のレッスンはどんな感じ?

 時期によっても違いますが、最近は、基本的には、日本プロ麻雀連盟の公式ルールやMリーグルールで実践対局をしながら、いろいろと説明をいただく、というスタイルです。
 1回のレッスンは3時間ですが、早く行くと、基礎的なことでも質問すれば、教えてもらえました。私の例では、手積み麻雀での自山(自分の前に積んだ牌山)の組み方、取り出し(山から自分の手牌を持ってくること)の良いやり方、牌の切り方、などなど。途中に小休止が入って、前半戦後半戦と分かれる感じです。
 私が通い出した頃は、鳳凰戦(日本プロ麻雀連盟のプロリーグ)のA1リーグを観戦しながら、「このとき、(プロ自身が)打ち手としてどう考えた」等の説明がされました。スコア表示の見方や、順位ウマ(順位点)の付き方などの、連盟のリーグ戦を見る上で基本的で必要なことも色々教えてもらえました。その後、鳳凰位決定戦を見る頃には、基本的な事項がわからない、ということはなくなり、対局を最大限楽しめるようになれたと思います。

アマチュアとプロの違いとは?

 レッスンの話から少し外れますが、「プロって何が違うんですか?」と聞かれることがあるので、これも私目線で言語化してみようと思います。

1. シンプルに強い。1半荘(1試合)なら勝てることがあるが、何半荘もやると負け越す。
2. 何局も打っていると、打牌を値踏みされ、少しずつ見透かされる……感じを受ける。(そして、大抵その感触は当たっている。)
3. 所作がきれい。
4. 特にトッププロからは、プロとしての矜持(プライド)を端々に感じる。こと麻雀においては、発せられる言葉に逃げの言葉が無く、「これがプロかぁ」と思わされる瞬間がある。

 感触としては…
 1. 2.あたりは、プロを直接知らないけど、麻雀やっている人に納得されていたので、わかりやすい回答なのでは、と思います。3.は「まあそうだろう」という反応。4.あたりは話しても反応を伺うことが難しいことが多いですが、一番強く感じていることなのでつい言ってしまいますね。

麻雀のレッスンから得られたと思うもの

・色々なところに麻雀を打ちに行っても大体大丈夫だろうという自信
 最近は手積みではなく、自動卓からリアル麻雀をやり始める人も多いのですが、サイコロで場決め・親決め、取り出しをやる麻雀店はまだそこそこあるように思いました。
 ルールによっては「一発ありでしたっけ?」と確認したり、二度振りの場決め・親決めに慣れなかったり(一度振りも普通に怪しい)と、あるのですが、少なくとも、サイコロでの場決め・親決めや取り出しに抵抗を感じることは無くなりました。
 色々なところに打ちに行くことによって、知り合える人も増えました。これは、麻雀を覚えられたこと自体よりも、麻雀やっててよかったと思えたことでした。

・学校にいたとき以来の、人から何かを教わる感覚
 このレッスンで本当に人から何かを教わったときに味わう「背筋の伸びる感覚」を久々に味わったと思います。
 特に、点数を取るゲームでありながらも、数字に表れない、人からどう見られるか、の指摘は自身にとって結構新鮮であり、印象的でした。
 この打牌、この鳴き、このリーチで人からどう見られ、その結果どうなり、次局以降のゲームの進みにどう影響するか……ということを指摘され、色々考えながら帰ることが多いです。また、こういった指摘をもらうようになってからは、自分なりに構えてレッスンに参加するようになったと思います。多分。
 教わったこと自体もさることながら、何かを得た後で自分で考える機会を得られたこと、また、背筋を伸ばして事に当たらないといけない機会を得られたことがとても貴重に思いました。

・麻雀に対する確かな知識と、それに対する安心感
 かつて「王牌」について、私が「槓(カン)したら1枚残さないといけない牌」と説明した際に、「というよりは、14枚残さないと行けない牌」と訂正いただいたことがあります。
 このように、基本的なことでも、素人による推測ではなく、確かな回答を得られるのもレッスンを受けるメリットと感じました。

・プロが初の鳳凰位(タイトル)を取るまでの1年間をウオッチできたこと
 麻雀以外でもそうなのですが、タイトルを取る個人の近くに居たことがなく、この経験は本当に貴重だったと思います。
 リーグ戦終了間際では、通過するのに何pt必要かを予想。鳳凰位決定戦4日間(ほぼ1週間に1日)の直前でどういったテンションでいて、何を考えているかをリアルタイムで見られたことはとても大きかったです。

あとがき

 麻雀を始めてしばらくの頃、とある方から「麻雀に強くなるためには、一人の先生について習うと良い」と聞き、麻雀に強くならないまでも、もう少し麻雀を知りたい手と思っていました。また、英語その他をやりたくて、生活があまり麻雀ばかりに占められてしまうのも本意ではなかったため、一番効率の良さそうな「人について習う」という方法を取りました。
 その結果得られたのは、麻雀を通じて得られた人間関係を含め、麻雀に勝つことより大事なことでした。人間関係などを得られたのは自分がアクションを起こした結果でもあるのですが、レッスンを受けられたおかげで、アクションを起こすハードルがぐっと下がったように思いました。
 また、レッスンで教えてくださっているHIRO柴田プロですが、人によって伝える内容を変えていただけているように見えました。私に対する内容は、勝つためのことそのものよりも、所作や点棒の払い方などの、より良く、より面白く麻雀を打つにはどうすればよいかを重視されているように思いました。私にとっても、それは非常にありがたいことでした。結果的に、「今日は気持ちよく打てた」と思える機会も増えたように思います。
 そして、麻雀をやっていく中で、麻雀以外でも日常生活の他の場面でも活かせるかも、と感じた事項もいくつかあり、この点も含め、麻雀に費やした時間以上に価値あるものを多く得られたように感じました。

(終わり)

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