武術論①

カミングアウトしますと、少林寺拳法で5段になって・・・何年だっけ?

現在36歳にして6段の予備軍です。

20代より太ったのもあるけど、身体能力は確実に衰えてきてると感じる今日この頃。でも、今だと20代の自分が相手ならケチョンケチョンにできる自信ありです。

20代で5段になった当時と今を比べて圧倒的で楽しいのが、立ち方を覚えたことです。

立ち方がしっかりして、そうすると膝抜きが効果的に使えるようになって突き蹴りの威力が段違いになりました。

そのうえで頭の中で一貫しているのは孫子が提唱した

「敵に倍すれば応戦可、5倍なら仕掛けて可、10倍なら包囲可」

という概念です。

パワーがある、体重がある、上背があるというのは一般的に格闘戦に有利と言われますが、果たしてそうでしょうか?

使いこなせばそりゃ強いです。でも・・・・・

非力で小さく細く軽い奴に正しい打撃を受けるとひとたまりもないんです。

彼らが正しい打撃をすると、小さいつま先や拳の面積に衝撃が集中します。それは、拳のでかいやつには不可能です。

ではどうやって集中させるか。膝抜き(セルフ膝カックン)しながら腰も砕けながら拳を出すと一点に凄まじい衝撃が生まれます。

あと、子供や女性がごつい男に手首つかんで引っ張られた場合。相手の脇下にもぐって一気に腰砕けになって尻もちをつくと、不審者の方はたちまち持っていかれて転がります。転んだ顔面にかかとを見舞ってはい正当防衛。

ごついでかい力が強いって、いいことばっかじゃないんです。と、これが非力な人に向けての初歩の「戦力論」。

もう一つの戦力論はでかいごつい力持ちに向けてです。

今否定的なことを書きましたがでかいごつい力持ちも立派な戦力です。

でかい人なら小さな相手を懐に引きずり込んで終わりです。

ごつい力持ち系だと力をそのまま使ってもよしです(半端な防御を粉砕するなど)。それに餌としても有用。間合いの操作が伴えば…これは逆も言えますけど。

武術において、体格や力は関係ないと言ったら真っ赤な嘘で、大いに関係します。その代わり、大きいから有利な点も小さいから有利な点も同じようにあります。要はそこに気づいて組み立てていける奴が強いんです。

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