たき火のメカニズムと、まちづくりにおける役割分担の似ているところ
イベントが単発で終わってしまう・・・
お店を開いたけど長続きしない・・・
どこそこの地域と比べて、盛り上がりに欠ける・・・
・・・こんな話をあちこちで聞くのですが、うまく行っているケース、そうでないケースを傍から眺めていて、「たき火」と共通点があることに気づいたので、メモしておきたいと思います。
はじめまして。
福井県大野市で、カンケイ商店という地域を盛り上げるプロジェクトを運営している中村和幸と申します。
フリーランスのWEBコンサルタントとして働きながら、趣味で空き家のリノベーションやまちづくり活動、イベントの企画運営、広報戦略などを行っています。
つい先日は、こういったイベントの運営や映像を作ったりしました。
仕事柄、企業や事業主様の行動や環境を観察して、課題やボトルネックを発見し全体がうまく整うようにする業務を日常的に行っています。
ここ1-2年ほどは地域の活動にもどっぷりつかっているのですが、共通点も結構多いなと思ったので、この度メモをしたためてみました。
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ちなみに、私は街づくりのプロでもなんでもなく、試行錯誤をしながらもがいている立場の人間です。「いろんな失敗をして分かったので、ちょっとまとめてみました。こういう石を試しに投げ込んでみるので、一緒に考えてみませんか?」という感じです。
特定の誰かを否定したり、マウントとったりする気持ちは一切なく、経験した知見を共有して少しでも参考になれば嬉しいな。という気持ちで書いたので、最初にお断りしておきますね。
皆が盛り上がってほしい!そのためには?
浮かんできた全体像をイメージで落書きするとだいたいこんな感じ。
イラストは左から、
ファイヤースターター(火花をとばすやつ)
麻ひもをほぐしたもの
フェザースティック
井桁に組んだ細めの木
中くらいの薪
大きい薪
…と、こんな感じで小さな小さな火を1つずつ育てていかないと、大きな火になりません。
階段状にステップが分かれているというよりも、1つ1つの層がグラデーションでつながっている感じです。
実際に自分で火おこしをしてみると分かるのですが、この塩梅が結構難しく、いまだに丁寧に1つずつ準備しないとすぐに失火してしまうこともあるぐらい。
(焚火するときは、もちろんOKな場所でね!)
あ、これって、イベント運営とかまちづくりに似ているな。
と思ったのですが、各段階ごとにそれが得意な人が居て、その間をうまくつなげていくのが大事なのかも。というのが今回のお話です。
単発で終わってしまう。燃え尽きてしまう
お金が続かない、燃え尽き症候群になってしまった、自分たちが消耗してしまった・・・
僕自身もこれめちゃくちゃ経験があるのですが
・儲からない
・熱が周りに伝わらない
・トラブルがあったりして心に傷を負った
・内輪のノリで終わる
だいたいこういうケースが多かったな。と振り返ってみると多いです。
まちづくり活動をやられている先輩たちや、商店街のおじちゃんに話を伺ってみても、「昔そういうのは僕たちもたくさんやったけど・・・」という声も結構多いみたい。
趣味でやれる。楽しいから続けられる
ちゃんと稼ぎになって次の活動資金もしっかり手元に残る
やりながら人を巻き込んでいける
この辺の工夫が必要だなと思っています。
こちらは僕が好きなTEDトークの動画なのですが、言わんとすることはこういうことだと思います。
その瞬間では単発で終わったかにも見えますが、数年スパンで振り返ってみると、「あぁ、ちゃんと世代を超えても受け継がれているな」ということもあるかもしれません。
なかなか熱量や、やっていることの意義が伝わらない
こちらも良くあるケース。
いきなりこういうでっかい薪に火をつけようとしても、そう簡単にはつきません。
やっぱり間をつなげる役割っていうのが必要なんだな。というのをたくさん失敗して分かってきました。
それがビジュアルであったり、発信なんだと思うのです。
ビジュアルについて、目的とする人を動かそうとしたら、かっこよすぎてもいけないし、ダサすぎてもいけない。←きわめて主観的なので、ターゲットとなる相手の意見を聞きながら作るなど、程よくチューニングが必要だったりします。
発信に関しては、文章、写真、動画、音声…
人によって受け取りやすいインプット形式というのが分かれているので、大変ですがSNSやyoutubeなどの複数の媒体をうまく使うのが良いと思います。
私自身、どうしてもデジタルに偏ってしまうお年頃なのですが、年配の方々にも情報を届けて行動を喚起しようと思ったら、チラシや新聞などの媒体も上手に使う必要も出てきます。
アイディアや発想、行動力や志はめちゃくちゃ高い人でも、端的にコンセプトや目的、意義を言語化して、それを多くの人に向けて伝えられる人はそう多くないので、受け手が「???」とならないように、文章を書くのが得意な人、映像を作るのが得意な人が橋渡ししてあげるのが大事かなと思います。
こちらの「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」という本も多分参考になると思うので、良かったら読んでみてください。
ダイナミックに街が変わる瞬間に立ち会えて、今がすごく楽しい
雑にまとめると、今こういう気持ちです。
昔から活動を続けてこられた方々に敬意を表しつつ、そこに一緒に混ぜていただけることありがたいこと。
2年ぐらい前から本を読み漁ったり小さく実験していたことが、「住んでいる街が実際に変わってきている」というところに立ち会えてすごく楽しいです。
、、、と、同時に、20代や10代の次の世代を担う方にもバトンを渡していく使命を勝手に感じているので、こうして今回言語化してみました。
書きたいことはたくさんあるんですが、今回はここまでにしておきます。
感想などお寄せいただいたら次の執筆の励みになるので、「ここを詳しく聞きたい。」とかあったら是非教えてください。
お読みいただきありがとうございました。
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