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倒幕ファンからみた「青天を衝け」

幕末が好きで倒幕側(特に長州)のファンの自分にとって、その幕府側の内情がみれる大河ドラマ「青天を衝け」を毎週楽しみにしている。「日本資本主義の父」とも称される渋沢栄一を主人公に幕末から明治までを描く。今は、ちょうど幕末の過激期に入るところだろうか。

ペリー来航に始まる海外侵略の危機の日本において、今の弱腰の幕府を倒し、天皇を中心にして海外を排し、日本の独立を保とうという尊王攘夷の動きが日増しに強くなってきている。

渋沢も当初はその倒幕の志士の一人だったが、様々な縁があって、幕府側についている。で、その幕府の最後の将軍といわれる徳川慶喜だが、非常に大変そうだ。海外への対応を考えながら、国内の異常に過激化していく内乱を抑えなければならない。また、幕府内部もいろいろ複雑そうで、常に神経をはりめぐらしているような状態だ。慶喜も自分なりのビジョンを持って悪戦苦闘していたのだ。徳川慶喜は非常に優秀という話は聞いたことはあった。徳川幕府をつくった家康の再来ともいわれるほどに。加えて、情に厚い面もあり、こんな人間いるのかというくらい完璧なのだ。

草彅剛演じるこの慶喜、かっこよすぎないか、、(自然と草彅剛の好感度も上がることだろう笑)

話はそれたが、なんかもったいないというかもどかしいというか、、国の為に死に物狂いになっているはずなのに、全く逆の立場になってしまうという。とてもせつなく感じる。例えば、この時はたまたま渋沢が縁あって幕府についていくこととなったが、他の志ある倒幕側の英雄がこの慶喜と接点があったらわかりあえたかもしれない。

また、幕末の内乱で日本の優秀な人間がほとんど死んでしまった。その後の明治時代をつくったのは、この亡くなった天才をみてきた人達なのだ。この人達を軽んじるつもりもないし、たらればの話をしても仕方のないことだが、幕末にこれほどの犠牲者がなければ、その後の日本の戦争も変わっていたかもしれない(しなくてすんでいた可能性もある)

どこからどうすれば良かったのだろうかと考える。そうすると、さかのぼって徳川家康の徳川幕府を決定的にした関ケ原の戦いになるのではないだろうか。幕末に倒幕に積極的だったところほどこの関ケ原で負けて、不利な状況に立たされて苦渋の思いをしてきた人達なのだ。負けたのだから仕方のないという面もあるが、いけないのは家康は立場が強いことをいいことにちょっとやりたい放題やってしまったところだと思う。特に長州藩は約束されていた領土を無条件に大幅に削られてしまった。(個人的には、愚直で仲間想いの家康は好きなのだが、、)討幕は、この約300年近く溜まりに溜まった怨念によって達せられたと考える人もいる。

海外の侵略の危機以前に、もともと幕府の思い通りにすすんではいけないという考えが根底にあったのだ。支配者たるもの、下の者であったとしても「悪」というレッテルを貼られてはいけない。マキャベリの教えの奥深さを考えさせられる。

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