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カラマーゾフが来るぞ〜、の効果

我が家では悪い子や言うことを聞かない子は、カラマーゾフに連れ去られることになっている。なんでカラマーゾフか?それは、TVドラマ『カラマーゾフの兄弟』(ドストエフスキーの同名小説を原作として制作されたもの)をドストファンの僕がツタヤで借りて夜中に見ていたことによる。不気味なカラスの映像で始まるおどろおどろしいオープニングと音響がいかにもホラーな感じなのだ。僕が夜帰って来てDVDを再生すると、娘たちは逃げるように2階に上がって布団に入るのを逆手に取ったのだ。

オーソドックスに鬼が来るぞ!と言っても節分に幼稚園に来たからもう怖がらないし、警察が迎えに来るよというのもいまいち迫力に欠ける。劇的に効くのは、サンタさん来ないよ!ただ、期間限定なのが残念。というわけで鬼や閻魔様の役目を今はカラマーゾフが担ってくれているというわけ。カラマーゾフと言っても子どもたちには姿かたちを想像もできない得体のしれない生物だ。これがますます恐怖心をあおる。ふっふっふ、意地悪な父ちゃんを許しておくれ。

3歳の次女は誰に似たのか相当な頑固オヤジ。こうと決めたら親の言うことなど一切聞かない。先日、寝る前の片づけを拒否する次女に切り札のカラマーゾフ脅しをかけた。すると次女だけでなく長女まで、〇〇ちゃんが食べられちゃったら嫌だーと泣き出す。

それでも泣き叫んで拒否する次女の説得をあきらめ、まずは長女をなだめる。で結局父ちゃんと半べその長女が片付けることになる。面倒見のいい長女は何だかんだでいつも次女の分まで片付けてやっている。次女もそれに甘えておんぶに抱っこ。こんなはずじゃなかったのに…カラマーゾフもがっかり?

「三つ子の魂百まで」と言うが、こうやって我が家の役割分担と力関係の土台が形成されていく。