【PrimeReading】図鑑とは思えないほどおしゃれな本【おすすめ】
prime readingでおすすめの本を紹介します。今回は『美しき小さな雑草の花図鑑』です。
書籍情報
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写真の背景は黒
表紙の写真から分かるように、花の写真の背景はすべて「黒」です。
しかも漆黒。黒一色。おしゃれすぎる……!
この決断って、ものすごく勇気がいると思います。このデザインにGOサインを出している時点で、本を開く前から期待が高まります。
本の中身も背景は黒で統一されています。
一見面食らってしまいますが(珍しいので)、読み進めるほどに納得です。
雑草たちの多様な色彩のどれにも合う色が黒だったのです。
初心者に優しい「色別」目次
背景真っ黒、写真はドアップ、おしゃれに全振りした図鑑(もはや写真集?)なのかと思いきや、目次でそうではないことが分かります。
初心者にとって植物、それも雑草の種類なんて分かるわけもありません。
図鑑によっては目次で季節ごとに分類しているものもありますが、この本は「美しき小さな雑草」の図鑑ですから、色で分類しているのも納得です。
この図鑑は徹頭徹尾、「小さな雑草」の美しさを何も知らない私たちに伝えようとしています。
「今の季節はどんな花が咲いてるのかな?」をきっかけに本を開くときには探しづらいことが難点ですが、そもそもそんなことを考える人はすでにある程度雑草が好きな人だろうと思うので全く問題ありません。
雑草の説明文にも愛が
この図鑑は写真だけでなく、文章も「雑草愛」に溢れています。
例えば、以下は蛇苺の説明です。
蛇苺はご存知の方も多いでしょうか。よく道端に生えていて、苺にそっくりな白い花と、苺にそっくりな赤い実をつける草です。
苺にそっくりといいながらも、その実は美味しい苺とは少し遠くつぶつぶとしていて、やっぱりいわゆるイチゴの方がかわいらしい見た目をしています。
そんな蛇苺を「白雪姫の童話の小人みたいに」って……!
蛇苺もこんな詩的な表現をされるのは初めてなのではないでしょうか。
こんなふうに詩的で、愛にみちた美しい言葉で溢れているのがこの図鑑なのです。
体長や、時期など事務的な情報ももちろん記載されていますが、素敵な表現と、写真を楽しむのがこの図鑑の楽しみ方です。
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