もの思へば沢の蛍もわが身より あくがれいづる魂かとぞみる

もの思へば沢の蛍もわが身より
あくがれいづる魂かとぞみる
 和泉式部

恋に悩む自分の魂が身体から離れて、あの蛍のように自由に飛び回れたらどんなにいいだろう


この歌を聞いた貴船の神様が返した歌

奥山にたぎりて落つる瀧つ瀬のたまちるばかりものな思ひそ

奥山で湧き返って流れ落ちるこの貴船川の激流が玉となって散るように、そんなに魂が散り失せるほど物を思うのではありませんよ

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