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【読書録】「博士の愛した数式」恋愛、エッセイ系しか読めない人に読んでほしい

好きな本の話をしたとき、友人が「いちばんすき」と言って貸してくれた一冊。
とっっっても面白かった。終始静かであたたかい物語だった。

正直、普段ラブストーリーやご飯系の小説ばかりを読んでいる私には「数学」「記憶喪失(系のちょっとありえない設定)」「おじいちゃん」という要素がどうもそそられず、、、
と思っていたのも束の間、家政婦である主人公が2日目に博士の家を訪ねたあたりから夢中で読み進めてしまいました。

博士がとにかく愛くるしいのです。
にんじんだけ残すところや、家政婦の息子であるルートへの溺愛っぷり、過保護っぷり、研究者なんだと思わせる純粋っぷり。

博士がルートの頭を「よ~しよし」となでるシーンがなんともあたたかい。
誰かが拒否をすれば簡単にバラバラになってしまう関係性なのに
思い出の共有ができないのに、3人の間に芽生えている信頼と愛情が、
読み進めるほど深くなっていき、読んでいて幸せな気持ちになります。

個人的に、記憶が戻ったり不思議な力を持つ設定ではなく、ただ博士との暮らしが綴られているところがとても読みやすかったです。

映画にもなっていて有名な小説ですが読んでいない方はぜひ…
特にいつも同じようなストーリーを選んじゃう方にぜひ…


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