こっそり入れた手紙をあの人は、読んでくれたのだろうか
「元の友達に戻ろう、僕たち。」
名古屋の地下街にあるカフェはいつも混み合っていて、順番待ちのお客さんで列が通路に出ていることも多い。なかなか空席が見つからずカフェ難民になるのが日常茶飯事。
やっとの思いで席を見付けてひと息ついたところ。当時お付き合いをしていた人に突然切り出されたまさかの別れ話。
私は頭が真っ白になった。
え、今?
何て言ったの?
とても気まずそうな表情で目を合わせてくれない彼。
「転勤の話が出ていて、東京なんだけど…遠距離恋愛は無理。」
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