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萩岩睦美 再現画展

小学生の頃りぼんっ子だった。
なかよしも読んでいたけど、やっぱりりぼんが好きだった。
中でも萩岩睦美先生の作品が大好きで、りぼん本体から先生の作品だけ切り取って冊子にして残していた位だった。

今の時代、SNSで憧れの先生と繋がる事ができる。
繋がると言っても一方的なんだけど、先生がよく焼く大きなパンの事を知れたり、今描いている絵の製作風景だとかを見られて、また心を揺らめかす事ができるのだ。
子供の頃の私が聞いたら、信じられないって踊り出すと思う。

少し前から萩岩先生は昔の連載マンガの表紙や付録で使われていたイラストを再びトレースして描き直していた。
雑誌に載せるためのイラストに使うカラーインクは染料で発色が良い分耐光性が低いため、当時のイラストは色褪せや変色をしてしまったらしい。
それで過去のデータ等を元に改めて顔料である水彩絵具を使って再現して展示し、見てもらう事にしたのだそうだ。

「昔からのファンに喜んでもらえるように描いた」
という事が壁に書かれていて、たまらなくなって鼻の奥がジーンとした。
今日その再現画展を見てきたのだ。

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先生の筆の運びはとても丁寧で、淡い色合いを何度も重ねて描いていく。
画廊の壁や棚にずらりと並んだ原画は、一体何時間かけて描かれたんだろう。

懐かしい作品の主人公、キャラクターが色鮮やかに並び、知ってる、懐かしい、美しい、といろんな感情が胸に広がってきた。
正直作品の内容は忘れてしまっている。
でもあの時感じた感情は胸の中にフリーズドライされているのだ。
それが原画によってドッと溢れて、ついに涙と鼻水が止まらなくなった。

会場にあったティッシュを頂いて出てくる水分を拭いながら作品を見るけど、置いてある作品を見るのは大変だった。
鼻水ジュルジュルだったから。。。😹

置かれていた芳名帳(メッセージ帳?)を書きたかったけど、他のお客さん(同年代)が思いの丈を5分以上かけて綴っていたので待つのを諦めた。気持ちはわかる。
10/10まで開催なのでまた機会があったらまた行って私も書きたい。

私が好きだったのは「うさぎ月夜に星のふね」「アラビアン花ちゃん」「くるみの森」「銀曜日のおとぎばなし」だ。
久しぶりに登場キャラクターのみんなに会って、胸が熱かった。

小学生時代のあのころ、家庭はガタガタで漫画が癒しだった。
そんな思いもちょっと浮かんで、よろよろと倒れそうだった。

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作品集を2冊買ったらサンキューカードとオリジナルのビニール袋を3枚もくれた。
嬉しい。
もしも先生ご本人に会えたら渡そうと思ってファンレターを書いて行った。去年作ったマスクも同封した。
ご本人には会えなかったけど、レジにいた係の人に渡してもらえるように託した。

先生のように丁寧な仕事をしたい。
いつまでも愛されるようなものを作りたい。
先生はいつまでも私のあこがれです。

と手紙に書いた。

名古屋で展示してくださってありがとう!萩岩睦美先生!!いつまでもお元気で。






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