見出し画像

【Twitterで話題のクラシック音楽ニュース】ギリギリまで模索 神戸国際フルートコンクール

こんばんは。名古屋クラシック音楽堂(@nagoyaclassicca)です。今日は名古屋クラシック音楽堂のTwitterアカウントで毎日シェアしているクラシック音楽関連で話題になっているニュースを選りすぐってご紹介します。

今日お届けするニュースはこちら!
「ギリギリまで模索 神戸国際フルートコンクール」

神戸国際フルートコンクールとは?

1985年の創設以来、4年に一度開催される若きフルーティストの世界への登竜門的なフルートに特化した世界でも稀な国際コンクールで、ミュンヘン、ジュネーブと並ぶ世界3大フルートコンクールとして称されています。

1995年に神戸の街を襲った阪神・淡路大震災の後にも途切れることなく開催され、今では国際舞台の第一線で活躍するフルーティストを数多く輩出するコンクールとして世界的に高く評価されています。

過去の入賞者には、エマニュエル・パユ(第2回1位:現在ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団首席奏者)、エミリー・バイノン(第3回3位:現在ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団首席奏者)、サラ・ルヴィオン(第5回1位:現在フランクフルト歌劇場管弦楽団首席奏者)、高木綾子(第6回3位:現在東京芸術大学・武蔵野音楽大学講師)をはじめ、今や世界のフルート界の主流を成しており、世界への登竜門として高い評価がある。

公金投入打ち切りや、東京の財団の支援など紆余曲折あった前回の第9回コンクール

2015年に神戸国際フルートコンクールを主催する神戸市が、市民への浸透度が低いことなどから廃止を含めた見直しを検討というニュースが発表されるとフルート業界に激震が走りました。

その後、一般財団法人「セレモア文化財団」(東京都)の辻正司氏と家族から、開催までの3年間で計4200万円の寄付の申し出があったことや、地元経済界が企画したコンサートとパーティーなどの収益と協賛金から1000万円が寄付されるなど存続に向けた動きが活発になりました。

またコンクールの継続的な開催に向けて市民団体「神戸国際フルートコンクールの発展を希む会」ができ、神戸・三宮センター街での募金活動や、市民基金の設立により市民や地元経済界などから寄付が集まり、一般財源(税金)を投入することなく、財源を確保でき第9回コンクールの開催が決まりました。

開催形態も変化し、約3カ月間「神戸国際フルート音楽祭」としてさまざまな市民参加型のイベントを開催。2017年5月にはPRイベントとして旧居留地にフルーティスト300人が集まって演奏するコンサートを開き、2019年2月には500人規模に拡大して開催しました。

この500人コンサートには第6回コンクールで3位入賞経験のある高木綾子さんが、ゲストとして登場。NHK交響楽団の首席フルート奏者神田寛明さんの指揮で、「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」など4曲を披露しました。

第10回コンクールはウィズコロナの時代の中でギリギリの選択が迫られた中で実施要項が発表

世界三大フルートコンクールの一つ、ミュンヘン国際音楽コンクールなど世界中のコンクールが中止や延期となっているが、「若手奏者の登竜門は必要」ということで開催に向けた準備が進められています。

第10回コンクールは寄付や協賛に加え、公費は「来年度の予算編成の中で考えたい」と市側が検討の意向を示しています。

第10回コンクールの実施要項の内容は?

1.開催概要
■ 名称
第10回神戸国際フルートコンクール (英語表記:The 10th Kobe International Flute Competition)

■期間
2021年8月26日(木)~9月5日(日)
第1次審査 8月26日(木)~ 8月28日(土)
第2次審査 8月30日(月)~ 8月31日(火)
第3次審査 9月 2日(木)
本選    9月 4日(土)
表彰式・披露演奏会 9月 5日(日)
※今後の新型コロナウイルス感染症の世界的な流行状況によっては、開催期間を変更することもあります。

■会場
第1次審査~本選    神戸文化ホール 中ホール(神戸市中央区楠町4丁目2-2)
表彰式・披露演奏会  ポートピアホール(神戸市中央区港島中町6-10-1)

■主催
神戸国際フルートコンクール運営委員会、神戸市、公益財団法人神戸市民文化振興財団、
公益社団法人日本演奏連盟、一般社団法人日本フルート協会

■コンクールの構成
第1次、第2次、第3次審査、および本選の計4審査段階で構成する。事前に行われる予備審査(動画・書類審査)に通過した計50名程度が出場する。出場者の演奏順については、審査段階ごとに抽選で決定する。なお、すべての演奏は一般に公開される。

■審査員
酒井 秀明 [審査委員長](洗足学園音楽大学客員教授;日本フルート協会副会長/日本)
ペトリ・アランコ*(シベリウス音楽院 講師/フィンランド)
レナーテ・グライス=アルミン(元カールスルーエ音楽大学教授/ドイツ)
神田 寛明 (NHK交響楽団首席奏者;桐朋学園大学教授/日本)
イ・ソヨン (ソウル芸術高等学校講師/韓国)
サラ・ルヴィオン* (フランクフルト歌劇場管弦楽団首席奏者/フランス)
高木 綾子*(東京藝術大学 準教授/日本)
アリフェ・グルセン・タトゥ* (元ドイツ・トロッシンゲン音楽大学教授/トルコ)
ヘンリック・ヴィーゼ* (バイエルン放送交響楽団首席奏者/ドイツ)
*過去の神戸国際フルートコンクール入賞者

■賞金
第1位 200万円/第2位 100万円/第3位 50万円/第4~6位 20万円
※上記のほかに特別賞を授与することがある。

■ 応募資格
国籍に関係なく、1988年から2005年までの間に出生した者
(2020年12月31日の時点で、15歳以上32歳以下)

■応募期間
2020年10月1日(木)~ 2021年2月1日(月) 23時59分(日本時間)まで

名古屋クラシック音楽堂はTwitterもやっております。

名古屋クラシック音楽堂のTwitterでは、毎日クラシック音楽に関するニュースや、演奏会・ライブ配信などの情報をシェアしています。ぜひフォローお願いします。

名古屋クラシック音楽堂はブログもやってます。

2020年2月に始めた名古屋クラシック音楽堂のブログでは、『クラシック音楽を誰もが楽しめる原動力になる』をビジョンに掲げ、名古屋を中心としたコンサートや演奏家の情報、クラシック音楽界隈のニュース、Youtubeで人気のクラシック音楽の高音質高画質の動画を毎日ご紹介します。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?