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【名大URA通信】vol.42「新鮮な経験を積み重ねてURAとして成長する。」


[1]【URAコラム】新鮮な経験を積み重ねてURAとして成長する。

久保美和子(くぼ・みわこ):名古屋市出身。名古屋工業大学大学院で材料工学と生命・応用工学を専攻。特許事務所勤務、技術研究組合での研究開発業務を経て、2022年4月名古屋大学URAとして着任。技術研究組合勤務時に博士号(工学)を取得。「つくる」ことが好きで、休日はお菓子作りや手芸を楽しむ。

ーずっと名古屋、なんですね。

ー(久保)はい、小中高、大学、職場と、ずっと名古屋です。名大に着任したときには、学内で知り合いに会うことが多くて驚きました。同じ部門のURAが高校の同級生だったり、訪問した研究室で小・中の同級生が事務をしていたり。先生方のリストをみても知っている名前がチラホラあります(笑)。

ー知財・技術移転部門のURAは特許事務所などから転職される方が多いですね。久保さんはどんな理由でURAに?

ー(久保)大学に勤める知り合いからURAの話を聞いて、「向いてるんじゃない?」と言われたことがあったんです。私のどこが「向いている」と思ったのかは不明ですが(笑)。ただ私の場合、弁理士の資格がなく、博士号も持っていなかったので、敷居が高い、と感じていました。でもその後、仕事をしながら博士号を取得できたので、URAに挑戦してみました。

ー特許事務所~技術研究組合~大学と職場が変わると、特許や知財に関わる仕事の仕方も変わりますか?

ー(久保)そうですね。簡単に言うと、特許事務所は代理人、技術研究組合では「発明者」、大学は出願人と、それぞれ違う立場や役割で仕事をしている感じです。
 特許事務所では、発明者とやりとりしながら特許の出願から権利化までを扱っていましたが、発明者側の仕事が面白そうだと感じて技術研究組合に移り、水素分離膜に関する研究開発に「発明者」として携わりました。そして今は、発明者である先生方をバックアップしつつ、先生方の技術を社会で役に立てようとしています。これまでの経験はすべて繋がっていて、今の業務にとても役立っていると感じています。

毎年新調する仕事用ノートに注意事項やPCの覚書などを書き入れる。
特許事務所への就職をとても喜んでくれた弁護士の大叔母様から
贈られたシャープペンシルを、今も愛用中。
持ち物の雰囲気から久保さんのエレガントな人柄がにじみ出るよう。

ー着任して1年半ですが、大学での仕事には慣れましたか?

ー(久保)前任者の業務を一挙に引き継いだ着任当時は、引継ぎリストを見ていると登場人物の多い小説のようで面喰いましたが(笑)、先生方から直接お話を伺う機会が増えて、名大に馴染んできた気がします。わからないことは先輩URAに聞けば、「以前はこうしたよ」とすぐに教えていただけるので、仕事がしやすいですね。

ー先輩URAが後輩URAに経験を伝えて育てる環境があるんですね。最後に、久保さんの今後の抱負を教えてください。

ー(久保)大学では、産学官連携だけでなく大学間連携や大学発ベンチャーが関わる案件など、知財に関わる体制が複雑な場合が多くて、今でも初めてのケースに出会うことがあります。そんな知らないことを経験していくのはとても新鮮ですし、1つ1つの経験を積み重ねて、URAとして成長していきたいと思っています。(了)

[2] 科研費大型種目セミナー開催

今年度の科研費大型種目セミナーは、チーム型種目の国際先導研究、学術変革領域A(領域代表)、学術変革領域B(領域代表)について、採択経験者からご紹介いただきます。近く応募を予定されている研究者の皆様にはもちろん、中長期的に応募を検討される中堅・若手の先生方も、貴重なお話が聞けるこの機会に是非ご参加ください。
日時:2023年12月8日(金)14:30~15:55 *オンライン
・講師:【国際先導研究】塩川和夫 教授(宇宙地球環境研究所)
    【学術変革領域A】大井貴史 教授(ITbM)
    【学術変革領域B】森島邦博 准教授(理学研究科)
・対象:東海国立大学機構の教職員
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/19145.html

[3] 学術・産連セミナー「研究インテグリティ確保について」

機構の教職員を対象に、学術研究や産学官連携情報を提供する本セミナー。12月は、研究の国際化やオープン化によって意図せず陥る危険性がある、利益相反や技術流出防止などのリスクを理解し、研究の健全性や公正性を確保する取組について解説します。
・日時:2023年12月20日(水)8:45~9:15 *オンライン
・話題提供:宮林 毅(名古屋大学学術研究・産学官連携推進本部
       研究インティグリティユニットリーダー/特任教授)
・対象:東海国立大学機構所属の教職員(機構内限定)
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/headquarters/seminar

[4] PI育成セミナー「円滑なコミュニケーションの手法(前編)ーアンガーマネジメントを考える」

忙しさやストレスの中で、ついイライラしてしまうことはありませんか。学生の研究指導、研究者との共同研究、教員や職員と協働しながらの組織運営など、多様な場面で円滑なコミュニケーションが必要とされます。今回は、イライラや怒りのような感情をコントロールするアンガーマネジメントについて学び、自己理解を深め、チーム力向上につなげます。
日時:2023年12月19日(火)14:00~16:00 *オンライン
・講師:(一社)アンガーマネジメントジャパン 代表理事 佐藤恵子 氏
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員であれば参加可能です。T-GExのアソシエートも参加可能です。
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/18829.html
 *1月24日(水)に後編を開催します。

[5] 2023年度 東海国立大学機構100人論文 交流期間スタート!

部局を超えた研究者の交流を生み出し、連携のきっかけとなることを目的としたオンライン研究交流イベント「東海国立大学機構 100人論文」。 様々な分野の研究者が匿名で 自分の研究や強みなどを紹介し、参加者はその内容に自由にコメントをつけることができます。異分野との連携に興味がある方や、研究者間での交流を楽しみたい方、機構内で行われている様々な研究を知りたい方など、どなたもお気軽にご参加ください。
参加登録期間:2023年11月1日(水)~12月28日(木)
交流期間:2023年12月1日(金)~12月28日(木)*オンライン開催
・対象:東海国立大学機構の教職員・大学院生
・詳細:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/academic-research/100nin-ronbun

[6] メディカルスタートアップ基礎セミナー「知財戦略の基礎」

スタートアップという手段を使って、新しい医療イノベーションをどの様に起こしてゆけば良いのか、その基礎を学ぶセミナーを今年度も開催致しております。今回はスタートアップの価値を高め、IPO(新規上場)、M&A(企業売却)を成功に導くために必須の「知財戦略」について学びます。
日時:2023年12月5日(火)17:00~18:30 *オンライン
・講師:Open Frontier 特許事務所 パートナー 赤津豪 氏
  名古屋大学 学術・産連本部 知財・技術移転部門長 鬼頭雅弘 氏
  (株)iCorNet研究所CEO、名古屋大学医学部附属病院 特任教授 秋田利明氏
・詳細・申込:http://www.miu.aip.nagoya-u.ac.jp/info/1238/

[7] 異分野融合推進セミナー
「文献資料・考古学資料に見る古代ローマの薬草と外科器具」

古代ローマ時代に医学?薬学?と思われる方も多いかもしれません。ところが、考古学的遺物や文献史料をひもとくと、この時代にも外科技術が発展していたこと、植物を用いた薬学も展開していたことがわかります。本セミナーでは、古代における薬草や外科手術について、ポンペイやヘルクラネウムから発見された遺物、そして資料から考えていきます。
日時:2023年12月13日(水)16:30~18:00 *オンライン
・講師:名古屋大学大学院人文学研究科 川本悠紀子 准教授
・対象:東海国立大学機構の教職員・学生
・詳細・申込:http://www.miu.aip.nagoya-u.ac.jp/info/1242/ 

[8] 名古屋大学協力会 研究シーズ提案セミナー
「量子技術の利活用による新たな産業創出に向けた取り組み」

量子技術の利活用による新たな産業創出に向けて、我が国において量子技術イノベーション拠点(QIH)が2021年2月に設置されました。2023年5月には、第11番目としての拠点として、東海国立大学機構の「量子化学産業創出拠点」が認定されました。量子・化学・医療・材料・情報等の融合により、技術・産業のフロンティアを開拓し、これまでにない新たな量子産業を創出することを目的とする本拠点の詳細および取り組みを紹介いたします。
日時:2024年1月16日(火)15:00~16:40 *オンライン
・講師:名古屋大学未来社会創造機構・大学院工学研究科 清中茂樹 教授
    名古屋大学大学院工学研究科 鳥本司 教授
    名古屋大学大学院医学系研究科 和氣弘明 教授
・対象:名古屋大学協力会会員、後援機関会員、学内教職員
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/public-info/19478.html

[9] 名大発アカデミックフラッシュ 第29報

若手研究者による若手研究者のための「アカデミックフラッシュ」第29弾!
・日時:2023年12月13日(水)12:00~13:00 *オンライン
・発表:名古屋大学大学院理学研究科 田中良弥 助教
    名古屋大学大学院医学系研究科 セオ ウセオク 特任准教授
    名古屋大学大学院人文学研究科 郭佳寧 特任准教授
・対象:東海国立大学機構の若手研究者が主な対象ですが、学部生、大学院生、教職員も参加いただけます。
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/event/18827.html

[10] 2023年ノーベル賞からみる最新研究講演会

2023年ノーベル科学3賞について、名古屋大学の研究者が解説します!
日時:2023年12月9日(土)14:00~16:30
・会場:名古屋市科学館 生命館地下2階サイエンスホール
・講師:【生理学・医学賞】名古屋大学大学院理学研究科 阿部洋 教授
    【物理学賞】名古屋大学大学院理学研究科 菱川明栄 教授
    【化学賞】名古屋大学大学院工学研究科 亀山達矢 准教授
・詳細・申込:https://aichi-science.jp/event/detail.html?id=3240

[11] 12月の名大カフェは「オーロラ」と「楔形文字」

■対面:第98回「GO -極寒北極の夜空、飛び立つオーロラ観測ロケット」2022年3月5日、アラスカ・フェアバンクス。オーロラロケット打ち上げプロジェクトは、天候に恵まれないまま10日が過ぎようとしていた。タイムリミットはあと4日。いくつもの壁に直面し、ようやくここまでこぎ着けた7年越しの計画は、今回を逃せば水の泡。メンバーの表情に焦りが見え始めたその晩、待望のオーロラが姿を現した。ロケット打ち上げを許可するGOサイン。その先に研究者たちが見たものとは…!?
日時:2023年12月4日(月)18:00~19:30 
・会場:名古屋大学 NIC館1階 Idea Stoa
・講師:名古屋大学 宇宙地球環境研究所 三好由純 教授
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/research-information/mcafe/event98

■オンライン:第99回「楔形文字に触れる」
楔形文字は、紀元前3200年頃、古代メソポタミアで誕生しました。実は日本語の表記に似た要素を持つ楔形文字は、音読みと訓読みがあります。漢字と仮名が入り交じるように表記し、送り仮名をふることもありました。トークを通じ、そのような楔形文字文化に触れてみませんか?
日時:2023年12月15日(金)19:00~20:15 *オンライン
・講師:名古屋大学高等研究院/大学院人文学研究科 伊藤早苗 YLC特任助教
・詳細・申込:https://www.aip.nagoya-u.ac.jp/research-information/mcafe/event99

[12] 名大研究フロントライン Podcast & note

☆プレスリリース連動 最新研究がもっとよくわかる!シリーズ☆

・法学研究科 佐野智也 講師

・医学系研究科 勝野雅央 教授・医学部附属病院 蛭薙 智紀 医員

・博物館/環境学研究科 門脇誠二 教授

最後までお目通しいただきまして、ありがとうございました!
■発 行:名古屋大学 学術研究・産学官連携推進本部
■問合せ:企画・プロジェクト推進部門 情報発信ユニット  
■メール:outreach@aip.nagoya-u.ac.jp  電話:(747)6790

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