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名古屋大学 研究フロントライン

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ポッドキャスト番組「名古屋大学 研究フロントライン」をテキストでお届けします♪ 名古屋大学の最近の研究の話題を、週に1回、柔らかめのトーンで紹介しています。
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2022年5月の記事一覧

59. 体内時計を進める歯車、噛み合う秘密に迫る!

第58回目は、時計タンパク質についてご紹介します。このタンパク質は、24時間周期のリズムをかなりの精度で刻むおもしろい仕組みを持ちます。理学部4年、髙山楓菜が紐解きます。 謎だらけの体内時計 今回のテーマは、名大研究フロントラインでもおなじみになってきた体内時計です。人間の体にも約24時間の周期で繰り返される生理現象が多くありますね。ちなみに第55回では朝食を食べることと体内時計の関係性について、第10回では体内時計を光で自在に操作する研究について触れました。地球上の様々

58. ホモ・サピエンスは巧みな狩りで生き延びた

こんにちは、経済学研究科修士1年の越川光です。 今回は環境の変化が激しい氷河期の終わり頃の2万4000年〜1万5000年前の西アジアの環境で、ホモ・サピエンスがどのような狩猟活動を行っていたのかを明らかにした研究をご紹介します。 地球で唯一の人類として生き残ったホモ・サピエンス。彼らは厳しい環境変化の中で、どのように生活していたのでしょうか。ホモ・サピエンスが狩猟していた動物の種類・年齢・骨や歯などのエナメル質を調べることで、当時の生活環境まで理解することができます。 そ

57. 名古屋大学博物館の特別展 「世界の発酵食をフィールドワークする」 は必見です

名古屋大学博物館をご存知ですか? 名古屋大学博物館は、名古屋大学のシンボル豊田講堂のすぐ横にあり、マッコウクジラの大きな骨格標本が迫力満点の博物館です。 名大博物館の企画展は、内容のクオリティはもちろん、一捻り加えたインタラクティブな見せ方やフレンドリーな関連イベントで、いつも多様な楽しみ方を提供してくれています。 そんな名大博物館で9月22日まで開催中の特別展に行ってきました。 第28回特別展「世界の発酵食をフィールドワークする」 3階の特別展展示室は、アフリカの

56. 人と共存の古代ワニ、絶滅は人が原因?

第56回目の今回は、中国で発見された大型ワニの化石からワニを取り巻く歴史を紐解く研究を紹介します。経済学部4年、永山萌です。 大昔、日本にいた野生ワニが中国にも!? ワニといえば熱帯など暑い地域に生息していて、日本とは縁遠いと感じるかもしれません。ところが45万年前の大昔、日本にも大型ワニが生息していたことをご存知ですか? 1964年、大阪大学の豊中キャンパスから体長約7メートルの大型ワニの化石が発掘されました。大学のキャンパスからワニの化石が発掘されるとは驚きです!「

55. 朝食論争最前線 ―食べるべきか、抜くべきか―

第55回目の今回は、朝食を食べる意義について、体内時計の観点から切り込んだ研究を紹介します。理学部4年、髙山楓菜⟪たかやまふうな⟫がお送りします。 朝食、食べていますか?ダイエットや食欲がないという理由で朝食を食べない方もいらっしゃるかもしれません。私は朝食を食べるようにしていますが、どうしても時間がない時などは食べずに出かけてしまうこともあります。 そもそも、朝食は食べる方がいいのでしょうか?食べない方がいいのでしょうか? これについては長年の論争になっています。一般