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見えないものを語る3つの名解説

ゲームの解説の良し悪しは様々な指標で評価できると思うのですが、思いきり単純化すると、見えないものを語る解説が良い解説だと私は思います。

まずはこれ。実況解説は当時からトッププレイヤーのTomさん。ぷよぷよの270万再生されている名試合で、最終ゲーム(18:00~)の盛り上がりが実況解説込みで本当にすごい。

この解説で特にすごいのは、ぷよぷよというカードゲームに比べてものすごくスピーディーなゲームで、次に起こることやこれから起こりそうなことを即時に察知し解説している所です。

素人の私が解説無しでラストの試合を見たら、2P側の速攻(2連鎖ダブル)はお邪魔ぷよが降るまで気づきませんし、青が2つ来たら逆転できることもすぐには気づかないでしょう。

未来という見えないものを語る名解説だと思います。

次はハースストーンの直近の世界選手権の決勝の第1ゲームの場面(10:45:47~)。解説は蒼汁さん。

ここの解説ですごいのは、ゲーム中に出てきていないカードに言及し、選手の意図を推測しているところです。

視聴者には見えていた《爆発の罠/Explosive Trap》に対して最悪のプレイを取ってしまったシーンなのですが、Viper選手が《ミスディレクション》を警戒したためにこうなった、と解説が入りました(それでもミスだとは思います)。

視聴者には見えていないカードについて語ることで選手の名誉を保った名解説です。

最後はハースストーンのグランドマスターズ(プロリーグのようなもの)から(1:48:44~)。解説はGundamFlameさん。

ここで、次に相手に引かれるとまずいカードに言及しつつ、そのカードを引かれても勝つことができる最善手に解説者は気づきました。

大多数の視聴者はもちろん、その場では選手すらも見えていなかった妙手を語った名解説です。


これらの例はどれも、そのゲームを相当やりこんでいないと見えないような視点から解説している、という点で共通しています。

1つ目のぷよぷよの例は、少し先を予知するかのような解説。
2つ目は、画面外のカードを想定し、選手目線での思考を伝える解説。
3つ目は、次のターンを想定し、ゲームの勝敗を結論付ける解説。

どれも、こちらの視野を広げてくれる素晴らしい解説だと思います。

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