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課題という名の呪縛


みなさん、こんにちは、こんばんは。
お久しぶりになってしまいました、たけだです。

大学も3年生、折り返しということで、日々何かしらの期限に追われて生きています。
世の中の就活生、凄過ぎぃ。

この春、たけだはゼミに配属されました。
ゼミなんて、大学生らしくて素敵ですね。

たけだのゼミは小説や詩を執筆するゼミです。
このゼミに入るために、我が大学を選んだといっても過言ではありませんので、無事に入れてとっても嬉しいです。

そのゼミでは毎回課題が出されます。
ひぃひぃ言いながらこなしています。

学生時代って、そのほとんどを課題という名の呪縛に囚われて生きていくのでしょうか。
寝ても覚めても課題、課題、、
ちょっとだけ泣きそうです。

そんなことはともかく、今日はその課題を世の中に放出するために書きます。

まずゼミ初週の授業で出された課題が、「私」とは何か、について書けというものでして。
私は例に漏れず、頭を抱えておりました。

その結果、出来上がったものがこちらです。


わたしの足は、埋まっている。
地面に、埋まっている。
微生物が、わたしの皮膚を分解する。
わたしは、ゆっくり死んでゆく。
ゆうもあな雨粒にうたれ、染めては染められて、死んでゆく。
今も、死ぬために生きている。
わたしは、動けない。
それなのに星の海は、ぐわん、と近い。
わたしは、星間を縫ってゆく。
星粒は、まんまるいものもあれば、
とんがりしたものもある。
神さまは、不器用なのだと思う。

まる、さんかく、しかく、わたしは誰だろう。

わたしは、まるだ。
さんかくとも、しかくとも、
ぴたりとは重ならない。
余ったところには、何でも入るよ。
甘いおやつでも入れちゃおうか。
人は、少し疲れたときに
句読点のおおい文章を吐く。

わたしは、動かない。
ただすべて、わたしの前を駆けてゆくだけだ。
わたしは、目を離さない。
追いかけることもしない。
流れゆくすべてに、手を伸ばさない。
ただそこに、いるだけだ。
風にふかれるだろう。
雨にうたれるだろう。
それでも詩を詠んで、全ての対話を
あきらめてはならない。
拒むことも無く、追うこともせず、それでも、
わたしの身体のすべての重さで
地に足をつけていなければならない。
その営みを、あきらめてはいけない。
にんげんは、そうせずには生きていられない。

そうしているまに、
今日も藍を翻すオレンジに撃たれる。
絹を広げたやわらかなあさ、
わたしは、
ゆっくりと
しんでいる。



「私」とは一体どういう人間なのだろう、と考えた時に思ったことはただ一つ。
「私は、きっと死ぬために生きている」
改めて書くと暗いですね。モグラですね。

でもきっとその通りで、いつかやってくる「死」に何かしらの意味をもたらすために生きているのだと、そう思うのです。

私の座右の銘はちょっぴりヘンテコですが
「立つ鳥跡を濁さず」です。

そう決めた日のことを、何となく覚えていますよ。ある春の日に、桜が舞っていて、枝から手放された白い花びらがゆらゆらと落ちていったのです。花びらは、轍の上へ落ちました。あっ、と思った時には、ふっ、と風が吹いていて、その花びらはまた気の向くままどこかへ飛んでいってしまったのです。

私は、そうやって生きていきたいのです。
轍に落ちた花びらが、跡を濁さず飛んでいったように、そうやって死んでいきたいのです。

手を伸ばすこともせず、追いかけることもせず、それでいて目だけは離さず、流れ過ぎてゆく全ての物事に囚われずに生きていきたいのです。

生きることは死ぬことです。
私は今日もゆっくり死んでいるのです。

根暗モグラ音頭でした(?)
ご視聴ありがとうございます。

2回目の授業で課されたお題は、「写実訓練」です。目の前に何でもいいから、自然物を置いて、それをじっくり観察しなさい、と。スケッチをする気持ちで観察しなさい、とね。
私は、本当は果物が書きたかったけれど、野菜庫を開けてキャベツしか入っていないことを確認すると、そっと扉を閉じました。

結局、できあがったものがこちらです。


背の低いグラスは、机上に影を落としている。
屈折する光を何とも素直に通している。
透明なものにも影はできるのだ、と当たり前のことに気が付く。
波紋を立てることなく静かに、誰かが唇をつけるのをただひたすらに待っている。

刻々と、グラスは汗をかいていく。
きっと唇を当てると冷たく、その素直さに恥ずかしさを覚えるであろう。
体内に取り込まれ、循環し、わたしたちの身体の一部となる。
いつだって、その透明さがわたしたちの生に直結している。
誰よりも透明で、その存在にわたしたちは生かされている。
わたしたちの身体の中は、本当は透明なのではないかとまで思う。

ずっとそこにあったかのようで、実は刹那の瞬間にのみ存在するものにも思われる。
山を下り、大岩を削り、この星の約七割を構成する。
その激動の一面を持ちながら、今この瞬間だけは、大人しくわたしたちの手中に収まっている。

この小さなグラスの中には、宇宙の密度が詰まっている。
ずん、と宇宙の重みを一身に受けている。
柔軟で寛容で、全てを肯定する存在でありながら、何者にも染まらない、黒よりも強い力でこの宇宙を支配する。
そんなわたしの妄想の隙にも、グラスは汗をかいていく。

私はこの小さなグラスの中に、宇宙を見た。


何を観察しながら書いたかお分かりいただけたでしょうか。

実は、コップ一杯の水を観察して書きました。
みんなが果物や植物を観察している中、コップ一杯の水って、、どれだけ尖り散らかした感性やねん、と。
まあ、そんなことは置いておきましょう。
きっと、個性です。

もうやだ、写実向いてない。と思い知らされた課題でした。
できないんですよ、どうしても想像力を膨らませてしまって。目の前のものを、事実だけ書くことができません。これからもっと訓練せねば。自分の思想をとっぱらって、冷静に目の前の事象を写し取る。新しい課題を見つけられたので、とても良かったです。

まあ、こんな感じで最近も生きています。
来週までの課題は風景画です。また写実か、、アア泣ける。がんばります。

最近、暑かったり肌寒かったり、お天気は情緒不安定ですね。
おかげで、私の情緒はむしろ安定しているように思えます。

また書きます。
じゃあね(^_^)

今日も独り言にお付き合いいただき、ありがとうございました。
素敵な一日をお過ごしください🎐

たけだ

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