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今日は独り言の圧倒的得売感

感染症が日本に蔓延るビリビリとした春だった。

春眠暁を覚えず。
いや、そんなもの関係なしに一年中眠い、私は。

いやはやしかし、気づいた頃には夏が私の目の前に躍り出ていた。

久しぶりの学校は一等鮮やかに見えた。

新しい席は窓際だった。

何よりも高い所にある私の教室からは
遮られることなく街が見えた。

ずっとずっと向こうまで。

今の私には上等過ぎる席である。

しかし確かに贅沢な席ではあったが、ベランダにある室外機がいけなかった。

換気のために常に開けておかなければならない窓は、私の真横にあった。

おかげで一日中、風を左半身で受け止めることとなり、クーラーの恩恵を受けることなく6月も駆け抜けていった。

-窓を開けるのにクーラーを付けること程勿体ないことは無い、と自分は思う-

しかし、そんなものも払拭してくれる程、やはり私の席は贅沢なものだった。

そんな今日、ある空想の旅に出た。

もう一度言います。
今日のは独り言の得売感が強めです。



腐っても鯛。

元々の顔立ちは誤魔化せないし、とにかく鼻に付くくらい顔が良い。

何より教養の格が違う。
格が、違う。

しなやかな指先。
舞う度に流れる長い裾が床一杯に大輪の花を咲かす。
結い上げた黒髪は濡れているかのように艶やかに。
彼女がほんの少し微笑んだだけで、一国でさえも滅びてしまうのではなかろうか、と身震いする程この瞬間が美しい。

彼女の舞は憂いを孕み、淡い影が冷ややかな残像を置き去りにする。

良いものを見るとほおっと熱い息を吐く。

しかし、今夜ばかりはそんな息遣いさえも邪道。

そんなものも寄せ付けず、孤高のままに舞い続ける彼女。

気が付いた頃には呼吸さえ、止まっていた。

死人が出てもおかしくないぞ。

ああ、もしかすると彼女こそが天からの使者、天女なのかもしれないな。



何ですか、これは。


私は影響を受けやすい人間。
良くも悪くも、ね。

ありふれたものかもしれないけど
そんなものに感化されちゃう人間です。

だからこそあの窓の外を見て
書かずにはいられない。

今しかないんだよな。



学校の自動販売機からソルティライチが姿を消した。

この衝撃的なニュースは一瞬にして全私を駆け巡り
紙面一面をでかでかと飾った。

どうやってこの夏を乗り越えるのよ。

最後の夏なのよ。

大量の塩飴持参で生きていくしかないじゃない。

どうも、話の着地点を見失った武田です。

みなさん今年も暑い夏、乗り越えましょう。



今日も独り言に付き合って頂きありがとうございます。
素敵な一日をお過ごしください。


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