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秋の森に染まり、自分の源へかえる旅〜moritoモニターツアー秋編~レポート

2023年10月28日午後1時スタート


それは、優しい雨から始まった。
今回のモニターツアーの参加者は、スタッフ合わせて7名。
20代〜60代という幅広い年齢構成となった。
オリエンテーションで、ツアーの日程などを紹介後に、参加者の自己紹介。今の体調や気持ち、何故このツアーに参加したかなどを語り合う。

オリエンテーション


やがて雨も止み、タープテントを出て、最初のプログラムである、ヨガ&瞑想の時間。講師はMariko Yogaの新田真理子さん。これから森にどっぷりと入りこむため、心と体を整えていく。体をほぐし、深い呼吸を繰り返す中で、次第に緊張がほぐれ、五感が研ぎ澄まされていく。雨に濡れた森の木々からの匂いが感じられるようになってくる。

ヨガで体と心を整える


瞑想

いよいよ森へ

ヨガと瞑想のプログラムを終え、いよいよ森へ出かけることになる。
その前に、2日間の全体プログラムの講師である「ももばち企画」の千葉桃さんから、「ジャーナル」について説明を受ける。参加者に手帳が配布され、この2日間での心の動きを手帳に書き留めるというもの。その時々で感じたことも、案外忘れてしまうものであるため、箇条書きでも良いので、手帳に記す。

メイン講師の千葉桃さん(左)

身支度を整えて、荷物を背負ってオッホーの森へ出かける。
スタッフから、これから入る森での注意事項を説明。
そう、ここはツキノワグマの生息域である。
私たちは、そこにお邪魔することになることを忘れてはいけない。
森を歩くと、キノコが見つかる。
クリタケ、ナラタケ、ハナイグチ。
食用になるものは、森の恵みとしていただき、今宵の鍋の具材とする。
紅葉に染まる森の木々を見ながら、一歩一歩森の奥へ登っていく。

森へ入っていく


森の恵みとしてキノコをいただく


紅葉の森を更に登っていく


オッホーの森のマザーツリーにご挨拶

ソロテントを設営

オッホーの森を登り尾根筋の平らな場所に着いた。ここが、今晩の宿営地である。
参加者は皆、ここにソロテントを設営して一夜を明かすことになる。
どんな夜になるのだろうか。
森の中は薄暗くなり、夕闇が迫る気配が近づいている。
テントを設営し、焚き火台に焚き木を拾って点火する。
夕ご飯は、この火で調理することになる。
飯盒でご飯を炊き、鍋には先ほど森で採集したキノコが入るキノコ汁をつくる。

ソロテントを設営


焚き火台に火を灯す


テント設営が済んだ人は、手帳にこれまで感じたことをメモ。


キノコ鍋を焚き火でつくる。


焚き火を囲んでの夕ご飯。

夜の森で野生にかえる

夕ご飯を食べ終え、しばし自由時間。
ソロテントの中で休憩をとる人。
焚き火に薪をくべる人。
夜のプログラムで使う楽器を奏でる人。
そして、いよいよ焚き火を囲んでの自己表現ワークの時間となった。
太陽はすでに沈み、森は夜の世界へと変わった。
時折、遠くでニホンジカの鳴き声が響いてくる。
参加者一人一人が、それぞれに何か一つの願い事を宣言してから踊る。
最初は、焚き火の周りを手を広げてゆっくりと歩き回る。
太鼓を叩きたい人は叩き、ハープを奏でたい人はハープの弦を弾く。
夜の森を感じながら、自分の内側から湧き上がる感情を表現していく。


夜のプログラムを説明。


森を感じながら手を広げて歩き始める


太鼓を叩く

月光の森でナイトウォーク

踊りのワークが終わり、焚き火を囲んでの語らいの時間。
辺りは、すっかりと暗闇に包まれたはずだが、それにしても明るい。
そう、今宵は十四夜。ほぼ満月に近いため、雲に覆われた夜でも明るい。
そこで、ナイトウォークをすることに。
ヘッドライトも消して、何も喋らずに、
ゆっくりと夜の森を歩くことにした。
すると、途中で地面に小さな明かりが。
ヒメボタルの幼虫が小さな光を放っていた。
日中は、色とりどりの鮮やかな森が、
夜は月明かりで、モノトーンな森へ様変わり。
静かではあるが、不思議と寂しさは感じない。
森に包まれている安心感がある。
思い思いに夜の森を楽しんだ。

焚き火を囲んでのフリートーク。夜が更けていく。

朝食

ソロテントでの一夜を越えて、森が明るくなってきた。
焚き火台で、焚き火をして朝食の準備。
天然酵母パンに好みのジャムをぬって、
平飼い養鶏のこだわりの卵をゆで卵に。
冷えた体を焚き火で暖めたお湯で紅茶を作り飲む。
シンプルだけど体に沁みわたっていく。
やがて太陽が昇り始めた。
時間の経過が、ゆったりと感じられる。

朝食を食べる
天然酵母パン

自己対話ワーク「森の中の自分と対話する」

朝食後には、この日最初のプログラムとしての自己対話ワーク。森の中で、自分が惹かれる場所を見つけ、そこで静かにゆったりと過ごす。森の中で何もしないということが、実はとても豊かなことを感じれる。その後、また焚き火の場所に戻り、そこで何を感じたかをシェア。人それぞれで、本当にさまざまな時の過ごし方があることに驚く。まるで、森の多様性のような豊かさだ。


森の中の自分との対話

森を降りる

自己対話のワークが終わり、一晩過ごした森とのお別れ。ソロテントを撤収し、ザックを背負って森を降りていく。森を降りながら、もう一つの自己対話ワーク「自分のかけら探し」をする。歩いている途中で、気になるものを紙袋に入れて持ち帰る。集合した森のがっこうの広場に戻ったら、この持ち帰った物で、オブジェを作る。


森を降りながら自分のカケラを探す

自己表現ワーク「森で見つけた自分のカケラでオブジェづくり」

森のがっこうの広場に戻り、ちょっと休憩した後に、持ち帰った自分のカケラでオブジェづくり。用意していたお好みの板に、持ち帰った自分のカケラをボンドでくっつけたり、キリで穴を開けて差し込んでみたり。思い思いに創作活動をする。みんな、夢中になってオブジェづくりをしている。その後、できた作品について、込めた想いを発表。その作品を見て、他の参加者が感じたことも聞いてシェアする。どれも素敵な作品ばかりだ。


自分のカケラでオブジェづくり


できたオブジェへの想いをシェア

おのひづめのスペシャルランチ

昼食は、遠野駅前でイタリアン料理店を営む「おのひづめ」さんのランチ。このツアーのスタイルに合わせて、焚き火を使って、季節の素材を使ったコース料理を作っていただきました。美味しい料理に、参加者の心も満たされていきました。


おのひづめさんのスペシャルランチ


美味しいランチをいただきました

クロージングワーク「今の自分の心の内側を描く」

美味しいランチで満たされた後、このツアーの最終プログラムとなるワーク。2日間のツアー全体を振り返り、今の自分の心の内側を描いていきます。講師の桃さんから画材の扱い方や描き方の説明をいただき、具体的な木や石などではなく、自分の心の中を描いていく。どんな色を、どんな形を描くかは、その人の今の心の状態次第。描いた作品を発表し、また他の参加者からもその作品に対しての感想を聞く。人それぞれの個性がはっきりと現れて実に豊かで面白い。


指を使って自分の心を描いていきます


できた絵を発表してシェアしました

クロージング

全てのプログラムが終わり、最後に参加者のツアーの感想を語り合う。たった2日間のツアーだったが、本当に多くのことを体験できたなぁと思う。今回のツアータイトルは、「秋の森に染まり、自分の源へかえる旅」。オッホーの森で一晩過ごし、美しい紅葉に包まれながら、自分を見つめ直す貴重な機会となったと感じている。参加してくれた皆様、そして全体講師を務めたももばち企画の千葉桃さん、ヨガ講師の新田真理子さん、美味しい料理を提供いただいたおのひづめさん。そして、わたしたちを受け入れてくれたオッホーの森。ありがとうございました。


紅葉に染まるオッホーの森

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