ひらがなを再発見した話

タイトルはいかにも国語ですが、受験物理の話から始めます。

今でこそ物理で飯を食っていこうなんて考えている私ですが、受験1年前、つまり高校三年生になったばかりの頃は非常に物理が苦手でした。

まあ基礎を疎かにしてたという奴なんですがね。

というわけで、塾で受験物理の対策講座を履修することを決めました。
力とはなんぞや、加速度とはなんぞやというところから始まって、最終的に入試問題をどのように解いていくか……という授業。
非常に基礎的な話から始まりましたが、学校では習わない微分方程式やグラフの話なんかもちょくちょく混じって非常に面白かったです。
先生の口調も軽妙な関西弁で分かりやすかった。

その授業にかなり助けられたのですが、一つ。
先生がホワイトボードに書く文字が非常に見づらい。
乱雑とか小さい字とかそういうことじゃなくて、字を崩しまくるんですね。

例えば門構えを略字にしたり、しんにょうを一本で書いたり、画と画を続けて書いたり。
とはいえ別に読めないものでもなかったので、何とか食らいついておりました。


さて、そんな字にも慣れ、成績も上がってきた頃。

力学の授業が一通り終わったので今週から波動を扱うとのこと。
波動も内容が十分理解できていなかったので、しっかり授業を聴こうと思って臨んだ最初の授業。

先生がいつも通りの字で板書を始めました。
まずはタイトルの「波」。

無題44_20200627162218


…………「は」だ。


ひらがなの「は」だ。

そうか、ひらがなってこうやって生まれたんだ。


「漢字を崩して(草体化っていうの?)仮名ができた」
当然知ってたけど、改めて気付くというのはなかなか貴重な体験でした。


あ、あと先生のお陰でセンター物理満点でした、ありがとうございます。

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