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行列の先には・・ 【酒日記】

本日は、酒日記+旅日記、合作バージョンでお届けしまーす!
2月の週末、ポン酒ファンには、垂涎のイベントが目白押しなのだ。

どれくらい目白押しかっていうと、こんな感じ・・


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並ぶことが嫌いなオイラも、並ぶイベントがある。

それは、蔵の解放。


冬に仕込みをする日本酒、
2月になると多くの蔵で甑倒し(その年の仕込み終了)を迎える。そしてそして、ひと仕事終えたあとは、パッと打ち上げですよね! 多くの蔵元が「大解放」されるのだ。パチンコ屋も酒蔵も『大解放』は、すばらしいのだ!

蔵開放とは、

蔵の見学会、試飲会、新酒即売会、そして屋台まで出る蔵もある。

さらに、近所の公園や集会所を利用できる所もある。例えば、数蔵が点在する愛知県大高地区では、運動会と見まごうばかりのテントが、近くの公園に登場する。地域住民の全面バックアップなのだ。

各蔵に離散しゲットして来た酒瓶を持ち寄り、寒空の中、陽春アウトドア宴会のはじまりはじまり~ 


◇◇

ところが、そう 自粛・・・

この風景は、2020年、2021年と見れなくなった。

あぁ、昨年だけならず、今年もかぁ〜 


そして! 本日、紹介するお酒は、トップ画像の行列の蔵元
4~5年お世話になっていた酒蔵だ。

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知多半島は、酒どころ。中部国際空港がある常滑市の蔵元である。酒蔵開放の日には、名鉄常滑駅から送迎バス! が出て、ピストン輸送される。

少しおっさん率高め(若い方もいますよ!)送迎バスに揺られること10分、蔵元に到着!

酒蔵の中を見学した後は、小さなプラスチック製グラスがもらえる。これで、試飲会会場へレッツGO! 滅多に飲めない高級酒から、にごり酒、酒米が異なるお酒。目白押しの人波をかき分けながら目的の酒をゲット、すぐに離脱し、すみっこで試飲。 「うま!」

◇◇


実は・・・

白老を紹介したのは、もう一つの厄災があったからだ。酒造りまっさかりシーズン中に、火災で、「麹室」が焼けてしまったのだ。

麹室とは、

お酒を造るための原材料である「麹」を育てる部屋。麹が無ければ、お酒は造れない。そうなのだ。今シーズンは、・・・


◇◇

ところが!!

「俺んちの麹室、貸してあげるよ!」「代わりに麹を造ってあげるよ!」

「私のところもいいよ!」「俺も俺も」 

どうぞどうぞ! って、ダチョウ俱楽部じゃないですが


なんと、愛知県、三重県の4つの蔵が、救援に乗り出したのだ。
「敵に塩を送る」文化は、日本に100年続く企業が多い理由と言われている、中小企業が潰れない理由は、ピンチに相互扶助の精神があるからなのだ。

以前も書いたが、
陸前高田の醤油蔵、「奇跡の醤(ひしお)」でおなじみ「八木澤醤油」も、大震災の津波で壊滅的な被害を受けた際に、福井県の酢蔵が無償でポン酢の原料、「酢」を寄贈した逸話が残されている。


◇◇

のもお~ 今日は、とことんのみあかそう~ ♪
(歌:森高千里)

今年の冬には、ぜ~ったい絶対、飲もうと思っていたお酒でした。
ついに手に入れました。

来冬こそは、行列に並んで、蔵元大解放に参加できることを願って・・・

かんぱーい!


◇◇

最後に、インプレッション、どうそ!!


白老には珍しい、フルーティな香り(メロン系)がします。口に含んだ際の、フレッシュな甘みと酸味、そして少し残る苦みのバランスが素晴らしい。少し辛口、厚みのあるお酒です。そして、お米の旨味もきちんとします。

愛知県でほとんど消費されている銘柄だけあって、濃い味の地元料理にぴったり!
味噌ピザなんてどうでしょう、実は味噌とチーズはすごく合うんです。もちろん、味噌は赤みそ(豆味噌)。おススメの味噌は、同じ知多半島は武豊町の、「カクトウ醸造」のみそ、ご賞味あれ!

銘柄: 白老(澤田酒造株式会社) 純米吟醸、無濾過
    アルコール度16
    日本酒度+2、酸度1.5
    愛知県産米(若水)使用、精米歩合55%
評価: ★★★★ 
    甘み4、酸味4、苦味3、旨味4、香り4
価格: 1,650円、コスパ:〇




(おしまい)

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