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凪の短編小説

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小説を書くのはこれが初めてですが、自分なりにやっていきます。
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#ショートショート

【短編小説】魂売り

「はいはーい、魂、魂はいらんかねー」  今日も魂売りがやって来た。  ここ天国では、定期的…

凪
5か月前
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【短編小説】こたつ記事

 こたつ-きじ【炬燵記事】  独自の調査や取材を行わず、テレビ番組やSNS上の情報のみなどで…

凪
6か月前
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【短編小説】塔に棲む少女

 この世界のどこかに、大きな大きな塔があるといいます。  いったいいつ、誰の手で、何のた…

凪
6か月前
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【短編小説】豚の貯金箱

 ぼくのへやにはぶたのちょ金ばこがあります。  おかねを入れると「ちゃりん」という音がし…

凪
6か月前
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【短編小説】雪の旅

 ぼくは高い高い空の上の雲の中で生まれた。  小さな小さな水の粒として。  ふわふわと漂い…

凪
6か月前
4

【短編小説】豆太郎とのお散歩

 我が家は両親と私、そして豆太郎の四人家族。  豆太郎は七歳のコーギー犬だ。  私が小学六…

凪
6か月前
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デジタル世代の躍進【毎週ショートショートnote】

「同期で仲が良かったお前もいつの間にか係長か」 「コツコツ身を削りながらここまで努力した甲斐があったってもんだよ」 「まあ、そりゃ見れば分かるけど……そのペースで頑張り続けたら身が持たねぇぞ?」 「仕方ねぇさ。これが俺のやり方だし存在意義でもある。このままやり切るさ」 「ま、どうせアナログ世代の俺達は、自分に与えられた役割をただ実直に全うするしかないもんな。俺もひたすら真っ直ぐ頑張るか」 「そうだな。ところで次の現場ってどこか知ってるか?あの駅前再開発ビルの図面らしいぜ」 「

【短編小説】あるペーパードライバーの受難

 ハンドルを握る俺の手にはじんわりと汗が滲んでいた。  心臓がドキドキと音を立てているの…

凪
6か月前
6

【短編小説】紙のタイムカプセル

 年末の大掃除をしていたら、本棚の中から古めかしい手帳が出てきた。  二十年近く前の手帳…

凪
6か月前
4

【短編小説】無為な暮らしのある日の夕方

 太陽が大きく西へ傾き、空が赤く燃えていた。  冬の気配がまだ残る3月のある日。時刻は夕…

凪
6か月前
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