見出し画像

全12話アニメ脚本をエブリスタのコンテストに投稿する 製作日誌編10/03−04

製作日誌の10月3日分、4日分を掲載しています。
製作日誌についてはその日行った作業内容についてのメモに加えて、多少の補足として「製作手法」の説明と簡単なアドバイスがあります。
毎回どんな内容なのかについて、冒頭に簡単な説明文を入れておくつもりですが、時間の関係で乱雑になる場合は、後日修正いたします。ご了承下さい。

本日の報告内容:
10/03 ドラフト作成
10/04 ドラフトの1話、3話、6話、11,12話作成
   ・梗概プロットについて
   ・ドラフトのポイントについて(少しだけ)


10/03の日誌

 本日はドラフト(試し書き)作成中です。

 長い作品になると、一部分のみを試し書きしてみるか、ざっと全体を凝縮したようなものを試し書きしてみるか、悩ましいところです。今回は全12話は決まっているので、ある程度ポイントを押さえて、その各所について試し書きという手法を選択しています。

 まずは全体の流れを、ポイントとなる回でどんな内容を書いておくべきかをメモしておきます。
 そのメモを参考にしつつ、1話、3話、6話、11、12話についてドラフトを作成します。

10/04の日誌

 本日はドラフトの3話、6話、11,12話を作成しました。

 時間があれば1話から12話まで全てのドラフトをざっと書いてしまうのも良いでしょう。
 ただドラフトというのは雰囲気を掴むために書くものであって、決して全部の試し書きをしてみようというものではないので、必要なだけ書くようにしたほうが無難です。そもそもここでざっと書き上げてしまえるのであれば、一度書いてしまってからそれを修正するなり、再構築するなりした方が良いと思います。

 ドラフトの時点では大枠や大まかなストーリーの流れしか分かっていません。
 短編や尺の短い映画やドラマ等であれば、それでもざっと書いてしまうことは可能です。

 今回は資料編に「概要プロット」と「ドラフト」を上げておきます。

概要プロットについて:

 「概要プロット」というのはプロット・フェーズの最初の段階で作るもので、大まかなストーリーの流れについて考えるために書くものです。
 特に長いものを書く時は、まず方向性を決める大事なステップとなります。

 前回の「短編小説をエブリスタのコンテストに投稿するまで」の企画のものには書いていませんが、ここでは「3行概要」というものが出てきます。これは3行程度でその物語を表現する、といったものであり、シナリオの勉強の方から拝借したテクニックの一種です。
 おおよそ3行程度で内容についてある程度表現できるくらいの物語である、ということは、まず第一に自分自身がその物語について何を書かなければいけないかを理解していて、その上で他人に対して分かりやすく説明することも可能である、ということを示しています。

 これは作品の目指すスタイルや、よりアート側なのか、という微妙な問題も含むのですが、それでも商業作品として考えた場合に、それを消費するお客さんたちが「全く理解できない」といったものでは困るのです。
 百歩譲って「理解できない、だが面白い」は良いのです。けれど「理解できない、その上面白くない」こうなると最悪です。通常は「理解できないから、面白くない」なのですが、理解できなくても画面構成やカット割り、音響効果、俳優の演技等の別要素により楽しめるという作品もあるのですが、物語は基本的な話の筋が理解できないことには失格だと思っていますので、そういうプラスアルファに期待せずに、しっかりと物語を作ることを心がけて下さい。

 その3行概要を済ませたら、それをいわゆる「起承転結」の要素に膨らませます。
 ただここで作品としての構成まではしないで下さい。やるのは「物語の筋を順序立てて起承転結に並べる」ということです。
 エピソードの順序を入れ替える、という手法はうまく行えば大変効果的です。
 しかし、それを最初の段階から行うのは、お勧めできません。うまく頭の中で処理できる人であればやっても構わないのですが、大抵こんがらがります。
 まずは物語を順序通りに並べて、簡単な起承転結を作りましょう(※起承転結については、また別のコラムなんかで語る予定です)。

ドラフトについて:

 次に「ドラフト」について、ですが、これまでに何度か説明しているので、それ以上に付け加えることはないのですが、今回は全12話ということで、それに対して「1」「3」「6」「11,12」という飛び飛びの話のドラフトを書きます。

 何故そうするか、については明日の製作日誌に譲りますが、ポイントになる話が12話構成だとそうなる、と思っておいて下さい。

 それでは、今回の製作日誌は以上となります。今後も宜しくお願いします。

凪司工房


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?