熱いココアとこころもち

入社して半年が経った。
入社してからはずっと試験と仕事に追われていて自分時間をつくれなかった。
ようやく試験がひと段落し、溜まっていたナニカは毎週旅行に行くことで発散し、ようやくその発散も落ち着いたので振り返ろうと思う。

試験が終わってすぐに祖父母に会いに行った。その後は実家に帰って懐かしい大学時代の劇団仲間に会った。その次はずっと心待ちにしていた大好きな人のLIVEに行って大好きなライブ仲間に会った。

私が会いに行ったどの人にも聞かれた。

社会人どう？会社どう？

私は必ずこう答える

すごく楽しいよ。と。

第一声でそう返答する友達は貴女くらいだよ、と言われた。

私の会社は祝日がないし、残業も当たり前のようにあるし、業務も結構ボリュームがあるし、何よりスピード感がまるで違う。早すぎる。早すぎて息継ぎするのが大変。鼻の下まで水が浸かってて、いつ沈んでもおかしくない中をアップアップしている気分。

多分、側から見たらブラック企業にしか見えないし苦しい会社にしか見えない。
それでも私は、会社が楽しい、と真っ先に答えられる。

理由は簡単で、本気で真剣に就活した結果が今の会社だったからに過ぎない。私は、世でいう社会不適合者じゃないし(時間やルールに縛られることを日常に支障が出るくらいダメなタイプではない)、望むなら大企業にも入れた、と思う。色んな就活セミナーにもインターンにも大中小問わず参加した。今の社長がお薦めしてくれた会社にもインターンに行った。
それだけ情報を集め、精査して、それでもやっぱりこの会社が自分にとってワクワクする場所で、かつそれなりの生活ができる会社、という妥協点だった。だから入社前から代償の覚悟はあったな、と思う。むしろ代償とさえ思っていなかったかもしれない。

私は別に独立したいとも思わないし、これと言った野望も特にない。ただ、何か面白い誘いがあった時、面白い人に出会った時、私の能力が欲しい、と言ってもらえる人間になれる会社を選んだな、と思う。

あとは、純粋に建築が好きだ。つくることが好きだ。つくって誰かが喜んでいるのをみるのが好きだ。あのワクワク感が全ての辛かったことを流してくれる。

今はまだひよっこだし、これから自分がどう転ぶか分からない。また停滞期のように伸び悩む時期がくるだろうな。でも半年でここまで成長してる、は最近ようやく実感していてこのまま成長できるなら近いうちに大卒で入社した同級生に追いつける、という自信がある。私は、大学院を出て一般的な就職時期より遅れているからこそ、みんなに追いつきたい、追い越したい、これが原動力になって仕事をするし、知識と出来ることを蓄えて今日もがんばる。

時にはホッと一息、大好きな甘ったるいココアを飲んでね。