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8月31日の夜に

 1週間前にこの企画を見つけて、書こうか書くまいか悩んでいるうちに8月31日の夜になってしまったので、やっぱり書くことにした。

 今年の夏は忙しい夏だ。実習と課題に追われて夏休みに入って1か月経つというのに全てがひと段落したのは今日の夕方だった。幸い夏休みは9月末まであるので、今日から夏休みだ!という気分だ(ちなみに夕飯とともに普段は飲まないビールを飲んだ。半月前から決めていたので)。
 忙しかったとはいえ、なかなか充実していたと思う。実習の時に外で作業しているとアイスの差し入れをもらった。人数の倍くらいの数があったので、生まれて初めてアイスを一度に2個食べた。贅沢。
 こんなことを書いて何が言いたいかというと、今年の8月31日は最高の気分で過ごしているということ。やることは山積みだし、夕方は課題が終わらなくてめちゃくちゃ焦っていた。実はまだやるべきことが残っている。それでも今日は最高の8月31日だ。

 中学2年生の時の8月31日はうんざりした気持ちで過ごしていた。学校なんか大した意味も見出せないし、体調も悪い。なのに、明日からは先生の怒鳴り声と聞きたくもないこそこそ話を一日中聞いていなきゃいけない。うんざりしすぎて涙が出そうだった。それでも次の日は学校に行ったし、友達に会ったら普段と変わらないようにふるまった。友達は好きだったけど、学校なんて来なけりゃよかったと一日中考えていた。それで、冬休みから学校に行かなくなった(制服を着ると吐き気が止まらなくなったので行けなくなったというべきかも)。
 中学3年生の8月31日は最低の気持ちだった。焦りと不安と情けなさで一日中イライラしていて、次の日の始業式に行くかどうかずっと迷っていた。その時は結局行かなくて、9月1日は一日中自分への失望でいっぱいだった。

 明日、学校に行くかどうかで悩んでいる人はどっちを選んでもいいと思う。きっとどちらを選んでも後悔することになるから。後悔したら、9月1日は早く寝てしまうといい。強い怒りや悲しみは朝まで持続しない。

 このnoteを書こうか迷ったのは、きっと誰にも届かないだろうな、と思ったからだ。自分には、苦しい時に他人のアドバイスなんか聞いている余裕はなかった。それでも、まあ誰か両親とか身近に悩んでいる人がいる人の参考の1つにしてもらえればと思って書いた。
 今年の8月31日は最低の日かもしれない。でも、どうか逃げ延びてほしい。来年の8月31日は、運命の人に出会うかもしれないし、好きなことだけできるかもしれない、外国の空の下にいるかもしれない。もしかしたら、「学校なんか行かなくてもいいさ」と親に言われる日かもしれない。嬉しいことなんて大して起きないどうってことない日かもしれない。アイスを2個食べられる日かもしれない。

 8月31日は世界の終わりではない。助けを借りればどこにだって行ける。どうか素敵な9月を過ごしてほしい。

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