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石けり

一人ぼっちの通学路に手頃な石を見つける。

持ち上げてみようという思いはサラサラなく、

つま先でコツンと蹴ってみる。

思った通りに転がらないことに波音が立ちそうになったが、

もう一度蹴ってみる。

気がつくと、夢中になっていて、おもわずニヤけ顔がマスクの下から覗いている。

暗くなったことが分からず、近くの用水路にポトンと落とす。

家から巨大な波音を響かせている不協和音に飲み込まれるのであった。

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