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商業出版の増刷の確率は?

増刷はなかなかかからないもの

商業出版を果たすと、最初は苦労が報われて出版できたことの感慨に耽りますが意外に本は売れないものだということがわかり愕然とします。

公式な統計がないので、どれくらいがは推測の域を出ないのですが、10パーセントから15パーセントといわれています。

増産されない本の方が多く、多くの本は売れないまま店頭から姿を消します。一日に200冊もの新刊が発売されているので、売れていない本を並べておく余裕は書店にはないからです。

また、売れるか売れないかの判断は発売開始から1ヶ月以内、特に最初の2週間の売れ行きで判断されます。これまで実績のない新人作家の本は不利な立場に置かれているのです。

シビアな現実ですよね。私もこのことを知って驚きました。では、この確率を少しでも上げる方法はあるのでしょうか?

著者としてできることは限られていますが、それでも有料・無料とできることはあります。特に、無料でできることとしては出版前に自分のファンを増やしておくことです。

それまでにブログやSNSで人気がある方、ファンがついている方ならばその人たちが買ってくれるので初版を売り切るのに計算が立ちます。ですから、出版社は企画書の内容だけでなく、どれだけのファンがいるのかも判断材料になっているのです。

そこで少しでも売り上げを伸ばすために、本の出版が決まったらSNSでの情報発信も強化しましょう。どんな本をこれから書くのか、進捗状況などを定期的に公表してもいいかもしれませんね。

ファンを増やすには特効薬はありません。芸能人や特定の分野ですでに実績のある著名な方であればすでにファンがいますから、ブログやSNSで告知しておけば十分です。

しかし、一般の方はそうはいきません。何もないところからファンになってもらうにはコツコツ一つずつ始めていくだけです。

どれかに集中する

最初の頃はSNSをどれにすればいいのか迷うこともあるでしょう。あれもこれも、と手を広げがちですが、SNSは絞った方が効率的に運用できます。すべてを時々更新するのであれば、どれかに絞って更新するのをお勧めします。

私の場合は、Twitterとブログです。Twitterは拡散力があるので、まず押さえたいメディア。その反面、投稿の賞味期限が短いというデメリットもあります。そこで、ブログも並行して始めておくことで、インターネット上に少しずつ資産を残していくことができます。

時間をかけないと信用は得られない

しかし、これだけ情報発信する方が多い中で、ファンなってもらうのは容易なことではありません。

ファンになるというのはどういうことでしょうか?それは継続的にあなたの発信する情報を追いかけてくれて、新しい投稿をいち早く読みたいと待ってくれている方々のことです。

コツコツと投稿して半年、一年という時間をかけて、過去の投稿もみてもらって、この人は継続的に情報を発信しているし、今後も面白いことを発信してくれそうだという信頼感ができてようやくファンになっていただけるのです。

それから、あなたの投稿を見ている人は、あなたの投稿だけみているわけではありません。投資なら投資といった具合で、興味がある人は似たようなサイトを見ています。更新頻度が余りに低いと、次第にみてもらえなくなりますから、定期的に更新することも欠かせません。

そのほかには新聞広告にお金をかける、といった方法も有効です。もらう印税をそのまま広告宣伝費に回して、売れ行きの初速を高める手法です。


二冊目を出したいなら初版を売り切る

一冊を世に送り出すことで満足する方もいらっしゃるでしょうが、本を書き上げると、また本を書いて世に送り出したい!と思われる方が多いようです。

私も出版して、不思議と次にまた本を書きたいと思うようになりました。商業出版の場合は印税が入るというメリットもありますし、全国の書店に並ぶというのはほかに代え難い感動があります。出版には中毒性があるのです。

まとめ

出版不況といわれて久しいですが、あたらしく世に出る本の数は減っていません。むしろ増えています。こうしたなかで増刷がかかるほど売れる本となる確率は低いですけれども、出版が決まる前から、仕込みをする事で少しでも売れ行きがよくなるように工夫することができます。

著者としては、執筆が大変ではありますが並行してSNSの投稿もやっておいたほうがいいでしょう。準備は最低でも半年。通常は1年がかりのプロジェクトですが、書店での売上という形で評価されるのはわずか2週間という短期間なのです。

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