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小説「140字で始まる恋」

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140字で行われる会話や、やり取りにフォーカスして展開する小説です。完全につぶやき一つに集約できない存在感を出せたら光栄です。毎日投稿
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人に話かけることつまり、交流を持つということ

だが、欲が抑えられないのが人間というものであり、僕はついに美女の投稿にコメントをしてしまった。「大丈夫ですか?相談乗りますよ?」そのいかにも病んでいそうな投稿に僕は揺さぶられていた。コメントをしてから間もなく通知が一件入った。彼女からだった。「今、大丈夫ですか?」僕の胸が躍った。

息をするように人を推す

僕は陰キャ高校生、今ではSNSに入り浸っている。最近楽しみにしていることがある。推し活だ。SNSには山のように美男美女が生息している。その端くれで生活しているのが、僕だ。陰ながらに整った顔をみるのが僕の推し活の主な活動だ。息をするように人を推すそれでよかった。それだけでよかった。

僕はこうやって今日もスマホのアプリを立ち上げる

相変わらず一変しない毎日に、SNSの広告は今日もしっかり機能してるらしい。数記事読むごとに流れるそれらに安心すら感じる。僕は現実では、充実していない日々を過ごしている。それでもこうやって、現実逃避できる場所があるだけで満足している自分がどこかにいた。そうやって今日も一日が過ぎる。