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再生速度を変更していますか?

少し前に、以下の記事を目にしました。

要約すると『若い世代は「効率的」に生きることを求められるため、娯楽も短時間で消化できるものが選ばれる傾向にある、果たしてこれで良いのだろうか』こんな感じでしょうか。

YouTubeで人気のコンテンツ群に30秒から1分間の「ショート動画」と呼ばれる動画がある。なぜこんなに短い動画が好まれているのか。文筆家の御田寺圭さんは「今の若い世代は、効率性、生産性、合理性を求める時代精神とともに生きてきた。短時間で消費できるコンテンツの台頭はその時代精神の象徴である」という――。

PRESIDENT Online


「もう少し心にも生活にもゆとりを」という事なのでしょうけれども、効率や合理性を求めるのは、若者に限定したものではなく世代を問わず共通しているように感じます。

以前に、お越しくださっている70代の男性から「TVは録画したものしか視聴しない」というお話を聞きました。

理由を伺うと以下の三点に集約されます。

① CMを飛ばせる
② 空いた時間に視聴できる
③ 再生速度の倍率を上げることができる

なるほど、①と②に関しては100%同意できます。ストレスなく快適に視聴するためには不可欠でしょう。

ところが、③は意外でした。もちろん個人的な印象ですけれども。

視聴するコンテンツにも左右されそうですが、音楽系の動画に倍速は不向きですよね。

映画やドラマ、アニメに関しても、倍速は相性が悪いように思います。

どれも、重要な場面では、独特の間や言葉の抑揚を読み取ることが求められます。役者の善し悪しもこの辺りで決まるのではありませんか?

シーンに合わせてBGMも流れているでしょうから、やはり倍速は不向きだと思うのです。


気になったので、ここ1~2ヶ月程の間、お越しくださる方に「再生速度を上げて視聴することがあるか」尋ねてみました。

結果は、年齢層が上がるにつれて、動画のジャンルを問わず倍速機能を利用している傾向がありました。

それこそ、映画であろうがスポーツであろうが、倍速は必須機能と化しているのです。

理由を尋ねてみると、「時間が無駄でしょう?」との事でした。

さらには、「脳にも良さそうでしょう?」と答えてくださった方が数名いたのです。なるほど、これは倍速で視聴する動機には十分かもしれません。


一方、若い世代で、倍速機能を積極的に利用している方は、まさかのゼロでした。

「友人や周囲の人たちはどうですか?」と対象を拡げたところ、「周りにはいませんが、ニュースでなら聞いたことがあります」とのこと。やはり積極的に利用していそうな形跡は見当たらないのです。

『当院をご利用してくださっている方の傾向として』という注釈が必要になりますが、積極的に再生速度を上げて視聴しているのは、若い世代ではなくご年配層でした。

どうやら、効率化を求めているのは若者だけではなさそうです。


ところで、上記の聞き込みを開始した頃、@庵忠さんが以下の記事を投稿なさいました。

同記事によりますと、庵忠さんは1日で映画を6本も視聴していらっしゃるのです。

1本90分と仮定しても、540分、つまり9時間に相当します。

よく集中力と体力が持続するものだと感心してしまいました。どれだけ気合を入れて頑張っても、僕には無理でしょう。

皆様方におかれましても、賢く倍速機能をご利用してくださいませ。

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