助産院でのおっぱい修行
新生児期におっぱいが吸えない息子。
乳頭を舌で捉えられず、いつも溺れたように呼吸がおかしくなる息子。
退院してからも、いつもいつも海老反りにして声を枯らしてまで泣く息子。
相変わらずの搾乳と、
四六時中抱っこの寝ずのお世話で
わたしはげっそりとしていました。
こんなに泣いて騒ぐのは、
きっとおっぱいが吸えないからだと思い
何度も産後の母乳外来に行きましたが、
何も変わりませんでした。
むしろ病院では、ミルクの量や時間を規定量にするようにと注意を受けてしまうんです。
あの頃のわたしは、息子の全てを記録していました。
結局病院では何も出来なくなった私たちは
息子生後2週間経った時
地元のお母さん達が頼りにしていた
助産院に、産後ケア事業の
宿泊型の産後ケアに行くことになりました。
「背中の反りが強いよね」
助産院の先生は言いました。
息子は寝ないし、抱き方も慣れないし、
搾乳しても段々と母乳は出なくなってきて、
ミルクを飲ませてはいるけど、
母乳を吸わしてあげる事もできない。
どうしていいかわからなくて、涙が込み上げてきます。
産後特有のホルモンによるメンタルの不調もあり
私の産後は本当にどん底でした。
けれども先生が言ってくれたのは
「記録なんて取らなくていいんだよ」
「お腹いっぱいミルク飲ませていいからね!」
「時間も規定量も気にしないでね^^」と言われて
私はやっと、
出なくなってきた母乳を絞り出す
搾乳地獄から抜け出せたんです。
産後ケアの一泊で、ほんの何秒か、おっぱいが吸えるようになった息子。
助産院の先生がいなかったら
わたしはずっと母乳にこだわっていたかもしれません。
後に息子は
おやつ程度に出るおっぱいを
4歳を過ぎるまで吸いました^^
本当に本当に幸せで、宝物になる
長い授乳期を親子で過ごしました。
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