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越原小百合。話す。西野波音、新作短篇映画『+、○○で逢えたら(仮)』 【Part 1】

Interview with Sayuri Koshihara
on the short film “And, if we could meet at ○○...”(part 1)


 西野波音監督の新作短篇『+、○○で逢えたら(仮)』には、2人の主人公がいる。ひとりは、想いを伝えられない男性。もうひとりが越原小百合演じる『想いを伝えられなかった女性』だ。
 本格的に俳優活動を始めて2年の越原が受ける初めてのインタビュー。全3回で送る1回目は西野監督との出会い、そして今作の物語がどのような紆余曲折を経ていたのかを話してもらうことにした。

撮影/横山新一 ヘアメイク/aya
文/あらいかわこうじ

ーー初のインタビューですが、緊張していますか?
越原小百合(以下、越原):していないです……、もう始まっていますか? レコーダーがオンになっていますよ。

ーー(笑)、緊張していないんですね?
越原:……、緊張しています。どんなことを質問されるのかがわからないですから。

ーーとても真面目な方だと聞いています。
越原:真面目です(小声で)。でも、みんなが言うほど真面目じゃないですよ、私。芝居以外だったら、手を抜くところは抜いています。

ーーでは、本題に。西野波音監督との出会いから聞きたいと思います。
越原:通っていたワークショップが同じだったんです。私は俳優コース、監督は映画制作コースに通っていて。その実習作品の役者として呼ばれて、監督の演出を受けたのが最初です。それから監督のワークショップ修了作品に出演させてもらって。

ーーそれが西野監督の第1作『いいよ、別に。それで It's fine like that.』。そのときのオファーは直接ですか?
越原:メールが送られてきました。『西野です。一緒に作品をつくりたいので、よかったら出演してくれませんか?』と。今回も同じように、直接オファーをいただいて出演することを決めました。

ーー今回の台本はすぐに届きましたか?
越原:台本の前に何となくのストーリーを聞きました。「マスクで覆っているから、顔は一切出ない」「タイムリープもの」「拳銃を使う」、そして「最後に、越原さんは死ぬよ」と。

ーー今作のカケラもないですね。
越原:(笑)。その後、「拳銃を使うのはちょっと難しいから、合気道にしよう」と言われて。サバイバルゲームのようなものに来週行こうかなと思っていたら、合気道ですよ。だから、合気道の動画を見ていたのに、合気道もなくなって。

ーー最初に届いた台本は一体、どういうものだったんですか?
越原:台本は拳銃や合気道の言葉がなくなって、今回の物語にかなり近いものになっていました。

ーー読んだ感想は?
越原:真っ直ぐに好きな人を想う気持ち、それを上手く言えない感情が伝わる、優しくて可愛いお話だと思いました。この女の子を演じられるんだなあとうれしくなりましたね。

ーー自分に近い部分はありましたか?
越原:「当て書きだから」と監督は言いました。

ーーということは?
越原:……、似ている部分はありましたけど、全部違うともいえる役でした。似ていると思ったのは、素直に気持ちを口に出せないこと。相手との関係性にもよりますけど、好きな人を長く想い続けられるのも似ているのかなと思っていましたね。
(Part 2につづく)


こしはら・さゆり
長野県出身。
2022年、西野監督の『いいよ、別に。それで It's fine like that.』に木村静役で出演。また、舞台『青春の殺人者 令和版』では主演を務める。


●取材協力/カフェテーロ葉山(https://www.instagram.com/cafetero.hayama/?hl=ja

●衣装協力/KEY MEMORY
https://keymemory.co.jp/


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