対戦相手はご希望の「バルサ!」(2007/12/22付)

記事の初公開日:2007年 12月 22日
UEFAチャンピオンズリーグ決勝トーナメントの組み合わせが決まった。
セルティックの対戦相手はなんとバルセロナ!
中村俊輔が「個人的に対戦したいのはリヨンかバルサ」と言っていたが、またしてもご希望通りとなった。昨年もミランとの対戦を希望し、そのとおりになっていた。なんだろう、この的中率。サッカーの神様はよっぽど俊輔が好きなのか?それともUEFAがこっそり叶えてくれているのかしらん…まさかね。
ミラン以上に、豪華なタレント集団のバルセロナ。メッシやアンリとの初対戦に心躍る思いでしょうね、俊輔くんは。
最近のライブドアニュースに、中村俊輔「相手が嫌がり、味方が頼れる存在でいたい」http://news.livedoor.com/article/detail/3436603/という俊輔のインタビュー記事があった。
そのなかで、07年欧州チャンピオンズ・リーグで決勝ラウンドを戦って得られたものは?との質問に、「世界のトップのクラブと、真剣勝負をやってみて、いろいろと“違い”を実感できたこと。しかも、それが、自分で探そうとしなくても、どんどん出てくるのがチャンピオンズリーグだった。」と語っている。07年にクリスチアーノ・ロナウドやカカと、そして今度はメッシ。2年でバロンドールの本命3人と真剣勝負できるチャンスを手繰り寄せてしまったね。
中村俊輔の「サッカーの引き出し」には どんどん新しい経験が詰まっていく。
バルサと戦ったら満足せず、また新しい引き出しを求めて欧州で移籍して欲しいなあ。
日本に帰ってくるのはまだまだ早すぎるとおもう。日本には彼の引き出しに詰めるものは少ない。海外でいっぱい詰め込んで、日本に持ち帰り、日本のサッカー界に伝えるのが中村俊輔の役割。中田英寿が放棄した役割だが、彼に続いて海外への道を選んだ俊輔が果たすのは当然の流れだと思う。

ターゲットは決まった。まずは膝の完治を祈ろう。


もう1つ興味深いニュースを見た。
鹿島の柳沢敦選手が出場機会の減少を理由に新天地を求めて移籍を希望しているという。地域などは問わないというくらいだから鹿島を出る決意は固いのだろう。
柳沢選手は怪我や若手の成長などもあって、今シーズン先発で登場することが少なかったが、鹿島にとっては今でも顔になる選手だろうし、チームと柳沢選手の間に深刻な問題があるようでもない。ダダをこねているのではなく、新しい挑戦の場を求めているのだろう。

私は、あるきっかけで柳沢選手に好感をもっている。
容姿の良さや合宿を抜け出してのデートなどで、派手で浮ついた選手のような印象があったが柳沢選手は、本当に根っからのサッカー小僧なんだと認識したエピソードがある。
たしか2000年ごろの雑誌で丸ごと1冊中村俊輔を扱ったムック版のようなものがあった。その中で、引退について当時の俊輔は「衰えたと思ったらすぐ引退する。J2やJFLに行ったら過去の栄光がなくなりそう。スパッと辞めたほうがすごいときのままでいられる」という幼い考え方を披露をしている。40歳でも現役で戦うキング・カズをリスペクトする今の俊輔なら到底考えられないようなコメント。その中で、「ヤナギさんは、サッカー好きだから続けると言っている。新人たちから「あの人超おせーよ」って言われようが、やるって。」と柳沢選手から聞いた言葉を紹介していた。そして、「そのときになったら自分もサッカー好きだから続けると言うかも知れない」と揺れていた。
俊輔より1歳上、涼やかなルックスと、若くて代表に選ばれる才能を持つ柳沢選手は当時「格好いい」と若い女性からも大もてだった。そんな彼が、カッコイイ終わり方よりカッコ悪くても続けるほうを選ぶと言ったことが新鮮な驚きだった。傍目のかっこよさよりサッカーができることを喜ぶ純粋サッカー小僧なんだと好感をもった。
口下手、世渡り下手な柳沢選手のサッカーに対する思いは昔のままなのだろう。彼はただただサッカーがしたいのだろう。できるだけ長い時間ピッチで、わくわくするサッカーを続けたいのだろう。わくわくするサッカーは真剣勝負の中にしかない。だからこそ愛する古巣を捨ててでもピッチに立てる場所を求めているのだろうと思う。
俊輔も感服する、早い動き出しでゴールを目指すヤナギが見たい。
切れ長の細い目で屈託なく笑うヤナギが見たい。
だから、いい移籍ができるように祈りたい。


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