来シーズンも佐藤寿人を信じると決めた!(2007/12/9付)

記事の初公開日:2007年 12月 09日

寿人「1年で必ず戻る」サンフレ痛恨降格(スポーツナビ)l

当たり前だろうが入れ替え戦はいつも見ごたえのあるゲームになる。
広島も京都も出せる力を出し切ったようないいゲームだった。怒涛の攻めを繰り返したが、残念ながら広島は1点が奪えなかった。
広島J2降格。もっとも恐れていた事態になってしまった。

私は広島ファンでもなんでもない。が、佐藤寿人選手がいるので広島に肩入れしている。
J2に降格すれば日本代表選手でもある佐藤寿人はどこかに移籍しなければ代表に残れない。彼や駒野選手にはさらに苦渋の選択が待っている。

ところが、試合後、佐藤寿人選手はサポーターに向かって、涙をこらえながら「絶対に1年でJ1に戻ってきます」と叫んでいた。柏木や槙野が嗚咽し、他の選手がうなだれているなかで、佐藤寿人はサポーターに「申し訳ありませんでした」と頭を下げ、翌シーズンでのJ1復帰を誓っていた。すでにこの時点で、佐藤寿人は広島に残る決断をしていた。

フォワードながらゲームキャプテンを背負って戦ってきた佐藤には、点が取れなかったのはフォワードである自分の責任という気持ちが大きかったのだろう。
移籍してきて3年目。生え抜きの多い広島の中で、代表と掛け持ちの佐藤がゲームキャプテンを務めなければいけないほど広島というチームは若かったのだろうか。
負けがこんでいたときサポーターから佐藤へのバッシングは、生え抜き選手とは比べ物にならないほど激しかった。あの時、佐藤選手は自分が広島の選手として受け入れてもらえていない悔しさを感じたのだろう。
今の佐藤寿人にとっては、代表よりも、J1復帰の責任を果たすことで広島というチームの一員として認められることのほうが大きな意味持つのだろう。
正直、佐藤寿人が代表から外れるのは惜しい。
大久保、田中達也と同じような特徴の選手はいるが、寄せ集めの代表になると、佐藤のような人柄はチームを落ち着かせる大事なピースだと思うから。

それでも、佐藤寿人は、いま現在、代表より広島残留を選んだ。
選手生命を賭けても、自分にふりかかった出来事の白黒をはっきりさせたいという我那覇選手もそうだが、サッカーに何を見出すか、それは、選手それぞれなのだ。

ただひとつ言えることは、岐路や試練に立ち向かうことを選んだ人は後に大きくなれるということ。
佐藤寿人選手の今後を楽しみに、応援していくつもりだ。

J2ならば、鳥栖で観戦できる。
来シーズンは、スタジアムで佐藤寿人のゴールの目撃者になれるということか。


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