待ちに待った俊輔のFKとパフォーマンスの意味

記事の初公開日:2010年 08月 16日

14日は、中村俊輔選手のすばらしいフリーキックと満面の笑顔が見たくて、スポーツニュースをザッピングしまくった。
私も含めて俊輔ファンはどれだけこの日を待っていたことだろう。

W杯以来、サッカー雑誌からもスポーツ新聞からも中村俊輔選手についての取材記事が手のひらを返したようにパタリと消えた。W杯スタメンたちと岡田さんをことさらフューチャーするサッカー雑誌やスポ新は遅ればせながら新しいスター作りに必死のようだ。
おかげで、私の雑誌購入用のお財布は金余り状態。そういえば、W杯期間中から今まで、W杯特集も含めて、サッカー関連雑誌を1冊も買っていない。毎週少なくとも2冊は買っていたころが夢のよう。
中村俊輔選手についてのコラムやインタビューがないのなら、本屋や図書館でパラパラと読む程度でいい。これがファンの本音。

中村選手の情報を得るにはゲームを見るしかない。
ひたすら、ゲームを録画して見る日々が続いていた。
そして14日の、対清水戦。
藤本や岡崎を抜いてのアシスト、そして美しいFK。
それまでは活躍しても控えめで照れたような笑顔だった俊輔に、やっと本物の笑顔が戻ってきた。
思えば半年以上も、こんな幸せそうな笑顔を見ていなかった。

さらに、心が温かくなるエピソードをマリノスサポーターから教えてもらった。

俊輔選手がFK決めた後、マリノスベンチの前で、片ひざを立てて左足をシューズの上からポンポンと叩くゴールパフォーマンスを見せた。
このパフォーマンスには、どんな意味があるのか、気になっていた。
マリノスコミュでその背景が紹介されていたらしい。
試合前日FK練習後、俊輔はホペイロさんにスパイクを渡すとき「明日、FKが決まるように磨いて」と冗談交じりにお願いしたらしい。
試合当日、ホペイロさんは「フリーキックが決まるように磨いておきました」と、俊輔にスパイクを渡した。
「じゃあ、もしFK決まったら、ベンチ前に行ってスパイクアピールするから」と笑って応えた俊輔。
見事にFKが決まったので、約束どおりベンチ前で、スパイクをポンポンと叩いてアピールしたらしい。
あのポンポンは、左足へのアピールではなく、スパイクを管理してくれたスタッフへの感謝のパフォーマンスだったのか。
中村俊輔らしいエピソード。

あのフリーキックは、俊輔の気持ちと一緒にいろいろな人の気持ちが詰まった一発。
記憶に残る美しいフリーキックだったね。

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