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生命力

 長崎の社会課題の一つに、斜面地における「空き家・空き地」問題がある。かつて長崎では人口増で土地が不足し、斜面にまで家々が立ちならんだ。一転、現代の人口減では、斜面には空き家と空き地が増え始めている。自分が現在住む斜面の中腹にも、幾つもの空き家・空き地が点在している。

 毎日斜面を上り下りしていて目を見張るのは、空き地に生える雑草の生命力である。つい先日、地主?か地域の人が草をむしっていたというのに、今ではもう雑草が人間の背丈並みに生い茂っているのである。雑草の生命力、凄まじい。そして何より、その雑草に養分を与え続けている土地の力もすごい。人間が何も手を加えていなくても、雑草はぐんぐんと伸びていく。

 おそらく、また数週間、数ヶ月経った頃に、あの空き地の雑草たちは一気に引っこ抜かれるのだろう。でも、また数週間経てば、彼らはまたあたり一面茫々に生えてくるだろう。植物の生命力、ただただ驚く。

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