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【本紹介】ねころんで読めるてんかん診療

てんかん は100人に1人にみられる病気。
医療現場では、そこそこ診る病気。
「なんとなく」から「ちょい自信あるぜ」に進化できること間違いなし!

※医学的に、てんかん、けいれん、けいれん発作という単語は各々意味が異なります。ここでは、「てんかん」という言葉を中心に書きます。

①さらっとおさらいできる

学生時代、初期研修時代にてんかんが出現したときの対応を学びます。
そう「ジアゼパム静注!」と格好よく指示出せるようになります。

専門医でなければてんかんについて深く学ぶことはありません。

専門医に紹介する前に、どんな問診が必要で、どんな検査をした方がよいか、脳波を解釈するときの注意点、抗てんかん薬の役割がこの本にまとまっています。堅苦しい話や難しい話は書いてません。

②抗てんかん薬がまとまっている

カルバマゼピン、バルプロ酸、レベチラセタム、ラモトリギン、トピラマートなど様々な抗てんかん薬があります。各々の薬には向き不向きがあります。それを‘ざくっ’と説明しています。ちなみに、作用機序など難しい話は書いていません。

③誤解しやすい点を教えてくれる

脳波を見て、てんかん波がないからてんかんではない、と言われることがありました。そもそも脳波自体の感度がそんなに高くないので、1回の脳波でてんかんの診断は難しいです。長期間ビデオ脳波モニタリング検査のことはもちろん、実は、正常脳波をてんかん波と誤認していることもある、というエピソードもありました。一般内科医にとっては、てんかん波と正常脳波を厳密に見分けることができませんが、専門医でも誤認するような分かりにくい脳波もあることに衝撃を受けました。
どんな病気もそうですが、経過を見ながら、どんな病気か?を判断します。脳波も同じなんですね。

所感

てんかんを罹患している患者さんの生活は、てんかんに左右されています。運転免許のこともいろいろな条件があります。抗てんかん薬の副作用にも注意が必要。若い女性であれば妊娠のこともかんがえなければなりません。高齢者のてんかん(多くは急性症候性発作ですが)では、抗てんかん薬を使う場合薬理相互作用や副作用の出現には要注意です。

ライトに学べないかな?と思ったときに重宝する本だと思います。
1冊さらっと読む分には3-4時間で終わります。
じっくり読んでも7-8時間以内に終わります。

てんかんについてもっと知りたい、と思えば
https://www.neurology-jp.org/guidelinem/tenkan_2018.html 
をじっくりと呼んでください。

『ねころんで読めるてんかん診療』 お試しあれ

ねこ


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