第3話 マロニエの記 (北部編)
同じ宿2日目の朝食は昨日と同じもの
この辺りは日本風の2日交代メニューを真似してほしいものだ
パリ3日目の朝は早朝から土砂降りとなった
ホテルの玄関からバスに乗り込むまでの10メートルでさえびしょ濡れになる程の雨
カッパを着込んで出発だ
朝のパリの高速は凄まじく渋滞している
I時間くらいかかって有料の北向き高速に入った頃には雨もあがっていた
ヨーロッパの高速道路もパーキングエリアはガソリンスタンドどお店が一緒になっている所が多い(いまは電源スタンドも数機設置されている)
まずはおトイレ休憩だ
概ねアサガオ便器は腰高なのでどうかすると背伸びが必要っぽい
うっかりすると頬杖ヲツクオトコになる
個室便器は便座や蓋のないところが多い
こちらの店内トイレは無料なので
無料のトイレほど設備が簡素だ
旅で必要なものが自販機で売られている
歯磨きからラテックス製品に薬タブレット
ニベアや充電ケーブルまで種類が豊富で
概ね5百円から7,8百円くらいなので安くはないがバカ高いわけでもない
飲み物自販機ではコーヒーなどが手に入る
しかしながら、販売されている種類が日本式と異なるのでまずコーヒーの種類を勉強してからでないと思っているようなコーヒーが飲めないだろう
ちなみにフランスで「Café」はエスプレッソ
Café allongé(カフェロング)はエスプレッソをお湯で薄めたいわゆるアメリカンコーヒー
Un café crèmeまたCafé au laitはエスプレッソにミルクを入れたもの
Un double caféはエスプレッソ2杯分の量のコーヒー とのこと(他記事より転載)
点内を見てみよう
本のスタンドにはけっこうな種類の雑誌類が並んでいる
日本のコンビニの本スタンドのようにアダルトチックなものはもちろん見当たらない
サンドイッチ類も冷蔵庫に保管してあるが
おむすびがけっこうな数品揃え!
日本食ブームはどうやらホンモノくさい
車窓からそろそろ目的地が見えてきた
手前の町でランチタイムだ
店内からモン・サン・ミシェルが見える
雨の多いノルマンジー地区で今日は晴れ!
モン・サン・ミシェルを観ながら
例のオムレツが食べられるのか!!と思いきや
ポテトフライ多数と鶏胸肉の料理
飲み物はりんご酒のシードルがこの地方の名物
ガレットを食べる頃には腹一杯でおなかコロンコロンに
ランチを終えると
町からモン・サン・ミシェルまでバスに乗車
といっても2キロくらいしかないので歩ける距離だが
バスを降りると皆写真撮影タイムとなる
宗教施設ではあるが、要塞でもある施設は厳重な入り口となっており強い防衛機能を垣間見ることが出来る
中に入っていくと狭い登り小道の左右にはびっしりと土産物屋が並ぶ
通りの途中にはあの有名なオムレツのお店もそのなかの1つ
既視感がある?!デジャヴだ
そうそう、USJのハリーポッターエリアにそっくり!
というよりハリーポッター映画がこの道を模倣したのだろう
階段を登っていくといくつかの門をくぐる
宗教施設であって、戦闘防衛施設である所以だ
古城の侵入路のイメージに近い
しかし、壁などに弾跡は見られない
よほど強固な施設とみて敵方も攻撃が出来なかったのかもしれないな
擁壁の下を支えるのは島の土台になっている岩塊だ
島全体が要塞なのだ
途中にはコリドーを備えた芝生の広場
修道者の瞑想に使われたのだろう
大きな屋根をアーチで支えるヨーロッパの寺院建築で多く見られる形式だ
大きな滑車はハツカネズミの回転車のような形をしている
軸に取り付けた鎖を巻き上げることで荷物の揚陸をした
ちなみに、ハツカネズミの代わりになったのは囚人らしい
因みにモン・サン・ミシェルは広島県の厳島神社と姉妹提携している
館内にはその表示もされている
見ると貝殻の紋章だ
ノルマンジー地方は日照時間も短い
収穫可能な農産物も限られたものだったろう
海産物が重要な産物でもあったかもしれない
巡礼者たちは帆立の貝殻を巡礼者の身分証明として持ち歩いた
けして武田久美子さんが来られた記念ではない^_^
宿にチェックインしたら
夕食だ
いよいよあのオムレツが食べられるらしい
レシピ自体は門外不出なのだけど
この地区でレシピを共有している
共有を許されているお店ではこのオムレツが提供される
食べてみると卵にふわふわに空気を入れて量かさをふやしたオムレットだ
こうして太古の昔から少ない食材をお腹いっぱいに食べられる工夫をしてきたのだ
酪農の盛んな地区なのだろうバターもたくさん使われている
なので、最初の一口はとてもクリーミーで美味しい
二口目からはバターの強さが少しずつ気になり始めた
魚料理も美味しかったがオムレツでお腹いっぱいになり箸(フォーク)がすすまなくなった
ケーキも美味しいのに全部は食べきれない
そうだった、ヨーロッパの食事をそのまま食べ切るのは我々日本人にはかなり難しいくらいの量があるのを忘れていた
食後に腹べらしを兼ねてもう一度
バス路を歩いて夕暮れのモン・サン・ミシェルを観た
河口の側からみた早朝のモン・サン・ミシェル
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