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職場でお取引先や後輩にマウントを取ってしまう人の心理とは

他者にマウントを取る者というのはどの会社、そして社会でも存在する。最近、会社では後輩や特定のお取引先(大抵は会社に出入りする業者)に対して、皆の前で非常に高圧的な態度を取り自分の有能さをアピールする、というマウントを見かける。

なぜ彼らはマウントを取るのか。それは自分が職場で軽んじられていることに対する怒りを自分自身の心の中で吸収できず、他人にぶつけることで自己肯定感を維持するためだ。最近、マウントをしている人の特徴を観察していると以下のような特徴が浮かび上がってきた。

①中堅社員でそれなりに自分の業務内容にも自信をつけてきている。
②しかしその自信とは裏腹に、若手または同僚から頼られたり慕われたりする場面が少ない。
③比較的暇であり、時間の余裕がある(=他人におせっかいをやくだけの時間的余裕がある)

マウントをする人は話が案件の内容だけでなく日々の心構えにまで及ぶ。たとえば、後輩が何かしらの案件を相談しに行った際、執拗に案件の枝葉まで深掘りを行い、後輩の相談内容とは全く関係の無い部分で詰めを始め、さらにはタイムマネジメントや仕事に対する姿勢という、日々の心構え的なレクチャーに話が及ぶ。それを可能たらしめているのは、上記①〜③でのべたような時間的余裕と、業務に対する自信がある程度あるからだ。

マウントをする人は、概して他者からの承認欲求が強い一方で人望が無い。自己肯定感の低さを相手からの賞賛で埋め合わせたいのに、その賞賛がもらえず、だから自分からその賞賛をもらいに行くケースが多い。

また、マウントをする手段としては、後輩や外部業者の方の指導・育成を行う場合が多い。この場合、大抵はその後輩や外部業者の方が行ったこと自体に対してマウントをとり、腹を立てて指導をしているのではなく、自分が職場で軽んじられていることに対する自分の不甲斐なさに腹を立て、それを他者にぶつけているケースが多い。

この「自分の不甲斐なさに腹を立てる」という点がポイントで、これを自分自身で消化できればいいのだが、消化するキャパシティがないから他者にぶつけて発散しているのである。とても迷惑である。

もし自分がマウントを取られてしまった場合はどうすべきか。
一番の正攻法は、あたたかくその人のことを見守り、自分自身が同レベルに成り下がらずに高い視点に立ち「そうなんですね、勉強になります」と言ってその人のストレス発散に付き合うことだろう。それが出来なければ、とりあえず「この人はなぜマウントを取っているのだろう」という人間観察の場としてやり過ごすしか無い。


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