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過去40年間における米国のIPO件数の推移がわかるデータを発見したのでグラフにしてみた

https://site.warrington.ufl.edu/ritter/files/IPOs-Biopharma.pdf

1980年から2022年までの米国IPO件数のわかるデータが公開されていたので、グラフにしてみた。なお、Bloombergによれば2023年はこれまで39件のIPOがあったとのことであり、この数字もグラフの最後尾に足しておいた。

2022年は確かに2021年対比で見ればIPO市場は大きく冷え込んだが、2008年よりIPO件数はひどくはない(2008年の件数:21件に対し2022年は38件)。そして2023年では上半期だけで既に39件と、2022年通期の件数を超えている。少し先行きが明るい材料である。
なお、1980年以降でIPO件数の最大値は1996年の677件、最小値は2008年の21件である。

IPO件数についてもう少しブレイクダウンしてみると、テックセクターにおけるIPO件数の最大値は1999年の370件、最小値は2008年および2022年の6件である。バイオテックについては最大値は2021年の89件、最小値は2008年の1件となっている。

少し俯瞰的に過去40年でIPO件数の推移を見てみると、2022年は確かに一気にIPO市場は冷え込んだが、その市場の冷え込み具合は2008年ほどでもなければ、1996年〜2000年のITバブルからの2001年に至るまでの落差ほどひどいわけでもない。IPO市場が冷え込むとベンチャーキャピタル市場(特にレイターステージ)も影響を受けるため、再び市場も好転してほしいところである。

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