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d news agui物語.3 「賃貸も、持ち家も」


さて、voicyの企画「賃貸か持ち家か」と、連動させてみました。ということで、普段は「d news agui」という自分のふるさとに作った自分プロジェクトの店についてnoteしていますが、多拠点生活をしている僕も、やはり「家賃を払い続けるなら、持ち家を建て、いつかは自分のものに」という発想がありました。

現在、東京(賃貸)、沖縄(賃貸)、愛知(賃貸)、静岡(持ち家)の4拠点暮らしをしています。
そんなの参考にならない、と、言われそうですが、18歳で上京し、ずっと賃貸暮らし。これはこれで「いろんな東京に住んでやる」という感じで楽しめました。もちろん、収入や働き方によって狭くなったりゴージャスになったりしましたが、47歳の時に「47都道府県」というテーマを自分の活動の中に立てたことで、子供もいないし、妻もわりと自由にさせてくれる人ということもあり、ずっと気になっていた「日本じゅうのデザインを知りたい」という好奇心から「d design travel」というデザイン目線で日本をガイドする本を創刊。年3箇所のペースで発刊。
渋谷ヒカリエの中に「d47MUSEUM」を立ち上げて、取材ごとに体感する47の個性を展示で吐き出し、徐々に「東京を離れる」ことが抵抗無くなってきたのでした。

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僕のふるさとは愛知県知多郡阿久比町(あぐいちょう)という町ですが、その当時はふるさとに帰ってそこに住む、なんてことは考えてもいませんでした。一方で、日本じゅうを巡れば巡るほど、その土地に生まれ、暮らし、その土地を愛しながら、その土地だからできることをしている若者たちに出会います。

その度に、その様子を羨ましく思い始めました。つまり「地に足をつけたくなった」わけです。東京にそれをする気持ちが全く湧かなかったのも、改めて自分の中に「東京は所詮、永住するところではない」ということに気づいたのも、この47歳あたりから。改めて「東京に持ち家は持ちたいとは思えない」自分を知り、また、47都道府県を意識する活動はどんどん激しくなり、土地ごとに出会う、地に足のついた人々の出会いから、「とにかく落ち着きたい」つまり「どこかに土地を買って家を建てたい」と、思うようになりました。

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この辺りで僕の中に仕事から生まれた新たな考え方が芽生えました。それは「移動しまくる人生」をしたい。それには「戻る場所」が大切だ、ということです。
別に賃貸マンションにも「戻ってきた」という安心のような、安らぎは得られるでしょう。
しかし、それ以上に自分の興味は「47の日本」に向いてしまっていたので、とにかく歳を取る前にできるだけ自分が動き回りたい。そういう人生モードになっていき、まずは定住の地を探し、静岡に家を建てました。もちろん、この時にも「東京」に建てることなど考えてはいませんし、なんなら、日本のどこでもよかったのです。たくさん動き回って、帰ってきたら安らげること。それにはどうしても人里離れた、隣の家が見えないような広い土地に建てたい。でも、お金はない。ということで、結果、とんでもなく不便な安い土地を購入。そこに建てたのでした。

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