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2023年新年のご挨拶

 昨年の末に、3年ぶりに開かれた「新潟第九コンサート」へ出掛けた。新潟市年末の風物詩で、2019年以降は私も賛助会員という形で微々たる形ながら応援させて頂いているのだが、コロナ禍の影響で2020年、2021年と開催されなかっただけに、どうなるものか心配はしていた。しかし、昨年はついに復活することになり、案内が来た時はほっとしたものだった。どのような形であれ、生で聴く演奏は心地良く、そして音楽の力強さを直に感じ取ることが出来る。

 話変わって、昨日の紅白歌合戦の、純烈とダチョウ倶楽部、そして有吉弘行さんが歌う「白い雲のように」を聴いていて不覚にも震えた。ひょっとすると、今回の紅白で最も心に響くものがあったとは思う。この演奏が、今は亡き上島竜兵さんに捧げられていたことは、誰の目にも明白だった。真剣に、あるいは楽しく歌う彼らの声や表情の中に、彼への万感の思いを見た。

 MISIAさんの歌う「希望のうた」も圧巻だった。あれはもはや叙事詩だ。作詞は矢野顕子さん。矢野さん、と言えば、昨年自身の曲に基づく映画「LOVE LIFE」が公開された。音楽で新たな想像を閃いたりする、というのは私も良くあるが、形にしてみたことはない。深田晃司監督による映像の創造は、辛辣にしてユーモラスな仕上がりになっていた。

 音楽がもたらす力は数知れない。当たり前のことを、当たり前のように書くのでなんだか味気ないなぁと我ながら思うが、けれども、昨年は様々な形を持ってそのことを改めて感じたような気はするのだ。

 今年は、どんな音楽の体験ができるものだろうか。

 

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