この子は、どうして言い出したら聞かないの?
子どもが言い出したら聞かない。
それは、『自我』がしっかり出てくる頃、
例えば、3歳ぐらいとか、7歳、9歳、14歳・・・。
そういった節目で、
『大人はどう言っても、自分はこうしたい!!!』
と、いう、
『自分は自分』という気持ちが正しく育っている時に、
急に強く出てくることがあります。
しかし、私が、主に書かせてもらっていることは、
そのようなことを、よく知っていて、丁寧に配慮されている大人の方が、『それでも、この子の極端さは一体どうしたら良いのだろう?』
と、本当に困っている。
生活に大変な支障をきたしている。
と、いうケースについてです。
『言い出したら聞かない』という程度やその内容が、
あまりにも激しい場合、その子が
『現在に生きている子ども』である場合と、
『過去に生きている子』である場合があります。
多くの子どもは、本来は『現在』に生きています。
今、目の前にある遊びがしたい。
今、目の前にあるものが食べたい。
それが全てです。
「今、遊んだら、宿題はいつするの?」
「今、食べたら、三時のおやつは無いのよ。」
と、いった『未来』のために
『現在の喜び』を犠牲にするのは、ちょっと苦手です。
『過去』に、そのことで苦い思いをしたことも、
『過去』に堅く約束したことも忘れがちです。
言い出したら聞かない子が『現在に生きる』子どもである時、
『今、目の前にあるもの』にとらわれて抜け出せないのです。
目の前にそのものがなくなって、次のものが目の前に現れると、
次に注意が移ります。
「今、お菓子は食べないよ」
「お菓子は宿題の後」
と、いう風に、『現在』にその魅力的なワードを何度も呼び起こすことで、「過去のテーマ」に消え去るべきものを、
わざわざ「今のテーマ」にとどめなければ、
自然に「次のテーマ」に移っていくことがあります。
『この子は、今、現在に生きている』
と、気付いて、何も言わずにその現在を消し去る。
そして、新たに次の段階にある現在を作ることで、
そのこだわりを脱することができます。
例えば、『宿題の前におやつ!』と頑張っているとき。
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