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【阿南町】山田百次さん 阿南探訪(11月) 本番

阿南町新野では紅葉真っ盛りな11月6日。

この日は明日開催される短編演劇『新野物語』の仕込みを行いました。

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舞台となるのは阿南探訪の際に毎回お世話になっていた「まるはち旅館」の食堂。机や椅子は運び出され、代わりに平台や箱馬といったものが運び込まれ、客席や舞台が次々と出来上がります。日常の風景の中に「劇場」が現れました。

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昼食を終え、ゲネプロに移ります。

今回上演する「新野物語」は、津軽から伊勢参りに向かう農民が命からがら新野に辿りつき、お互いの方言で話しながら水と食べ物を恵んでもらうも死んでしまい、居合わせた人々によって念仏や新野の盆踊りで供養される、というもの。

山田さんがこれまでの阿南探訪で得た実感や知識が実を結び、一つの作品として新野の地に誕生します。

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新野で感じた、生まれる・繋ぐ・死ぬ・供養する。その全てが詰まっていました。

翌日の本番は二回とも満員で、ゲネプロを観劇して下さった方を入れると40名を超えるお客様に見て頂けました。アンケートには、「これを機にしてもっと発信して欲しいです」「地元の人が必ずしも意識していない地域のユニークさや脈々と受け継がれているものが可視化されていて面白い」「新野に住んでいても、なんとなく踊っていた盆踊り。すくいさの意味も初めて知りました。もっと観たいです!続編お願いします」など、様々な感想が書かれていました。

後日、当日芝居を観に来れなかった人が新聞や口コミを見聞きして、もっとやって欲しいとおっしゃってくださいました。

新野だら実行委員会の金田さん親子も、「これで終わりにするのではなく、ここを始まりとしてもっと新野を発信していきたい」と話します。

山田さんは「新野の方々からはたくさんのものを頂いたので、お返しが出来ればと思っています」と話しました。

四月から始まった阿南探訪もこの本番をもって一区切りではありますが、山田さんの芝居を通して阿南・新野を多くの人に再発見して頂く動きは始まったばかりです。地域の魅力的な文化や伝統を、山田さんの綿密な調査力と豊かな感性で作品にしてゆく動きはまだまだ続きます。

これからもよろしくお願いします!

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(文:「信州Art work repo」取材部・清水康平)

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