子育てってジレンマの連続。でもそれがいい。
ジレンマは素晴らしい?
「ジレンマがある?おめでとうございます!」
通っているグロービス経営大学院の先生からかけられた言葉です。
約一年半前、5歳の息子のシングルファザーになってから、仕事と子育てのジレンマに常に悩まされてきました。
あと少しメールを返信してから帰りたいのに、20時までに帰ってお風呂に入れなきゃいけない。
休日に、たまった仕事をしたいけど、一日中、一緒にいないといけない。
いつからか、仕事が「したい」ことで、子育てが「しないといけない」ことになっていました。
仕事の場合、しないとお客さんに迷惑をかかります。
一方、子育てで迷惑をかける相手は、母か息子本人。
だから、どうしても仕事が「したい」になってしまう。
先ほどのグロービスの先生は、「ジレンマがあるから、人は成長できる。リーダーが必要とされる。ジレンマがなかったら、リーダーなんて必要ない」といった趣旨のことを続けて言いました。
たしかに、仕事だけしている世界なら、ジレンマはないかもしれない。でも、そんな世界で、子どもは誰が育てるの?
自分の悩みは、普遍的なものなのであれば、これは、とても大事なジレンマに陥っているんだ、と考えるようになりました。
期待に応えようとするブレーキ
約一年前、息子に対するイライラが募り、あるカウンセラーに相談したことがありました。
そのカウンセラーから言われた一言を今でもよく覚えています。
「あなたの特性は、相手に応えようとすることが喜びであり、ブレーキでもあること。」
期待に応える仕事なのに、それがブレーキになっている?
当時、顧問契約を解約されたことにショックを受けていた時期でもありました。
相手の期待に応えられない自分に失望する。人の期待に応えられないという自分を許せませんでした。
ただ、そのカウンセラーは、こう言いました。
「息子さんは、あなたの足枷になっているもの、すなわち期待に対する過剰な適応を、断ち切ってくれようとしてるんですよ。」と。
その言葉を聞いて、自然と涙がこぼれました。
自分は、プロフェッショナルとして、相手の期待に応えようとして頑張っている。
でも、それによって、息子に対して、イライラし、本来、僕が持っている「おおらかさ」「ほがらかさ」「包容力」を失っているのだと。
だから、息子は、僕が本来持っている、そのような要素を引き出そうとしてくれているんだと。
ジレンマへの向き合い方
今でも、仕事と息子に挟まれ、ジレンマに陥り、仕事を優先してしまうことも、度々あります。
でも、正面から、息子に向き合い、やれることはやって、できなかったら、ごめんね、できなくて、という自分を受け容れる。
逆に、息子が大変で、仕事の打合せを延期しないといけないときなどは、クライアントに対しても、当り前のことはちゃんとやったうえで、それでも期待に応えられなくて、申し訳ございません、と言えるようになること。
まだまだ、親としてもプロとしても道半ばですが、今の自分は、こうやってジレンマに向き合い続けるしかないなと思って、2023年も自分を受け容れたいと思います。
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